2008年12月 3日 (水)

勝ち馬・麻生に乗っただけの自民党。そのとがは十分想定内=なのにマスコミは!(完)

本連載のバックナンバーは下記よりご覧ください

<麻生首相が早期解散などできないのは最初から予想された=なのにマスコミは!(上)>(08.11.08)  & <福田流客観認識のピンズレ→麻生首相は解散などしたくない=なのにマスコミは!(中)>(08.11.13) & <麻生首相、「選挙パンダ」としても失格。いまや自民の恥=なのにマスコミは!(下-1)>(08.11.19) & <歴代まれなる泡沫首相を選挙用に担ぎ上げた自民党=なのにマスコミは!(下-2)>(08.11.30)

◇連載を開始した2008.11.08からほぼ25日。この間にも麻生太郎首相をめぐる状況はぐんぐんと悪くなっている。まさに日一日といった感じで内閣の劣化が。◇この勘違いイカレお坊ちゃま、こんなはずではと今ごろ盛んに首をひねっていることだろう。

◇だって、オレは<下々の皆さん>という大衆に絶大な人気がある、オレがべらんめえで話せばどっとウケル。しかも福田のことを大嫌いだった友軍・公明党はオレに絶大なる信頼を寄せている。◇何たってオレが幹事長時代、両党で定額給付金の素案を作ったくらいの仲なのだから。

◇とくれば、自民総裁選の大イベントから総選挙へ一気になだれ込むことで、負けないことは間違いなし。◇だがそうは問屋が卸さなかった。

◇そういうことなら、せっかく獲得した総理の座を短期間で明け渡すなど論外のガイ。徹底的に居座ってやろうじゃないか。いいあんばいに<世界金融危機>もやってきてくれたことだし。◇<経済の麻生>で打って出りゃ、活路は開けよう。まさに太郎ちゃんにしかできない独擅場(どくせんじょう)が待っているのだから。

◇しかし勘違いも甚だしい。世上での麻生のKYは、<漢字読めない>ばかりか<経済読めない>にまでたちまち発展してしまった。◇本当のところは、KZW(経済ぜんぜん分かんない)だったからだ。◇そりゃそうでしょう、何代目かの志村けんばり白塗り○○殿が若くしてちょこっと社長をやったくらい、そんなことで分かられたんじゃ、こっちだってたまらない!

◇「元々、自民党内には『財政再建派VS上げ潮派』という経済政策の路線対立が存在したが、『バラマキ』の麻生首相は蚊帳の外だった。麻生首相は、福田政権末期に公明党と組んで突如この路線対立に乱入しただけだ(★★民主党への安易な挑発が、麻生首相の経済対策を困難にする・上久保誠人・DIAMOND online・08.10.14)

◇しかし皮肉なことに、ここ2日ほどの自民党の動きを見ると、ここで言う「バラマキ」がいつしか主流に化してしまっている。◇道路特定財源の一般財源化(=IFSAはこれ自体本末転倒と非難し続けてきた)するものの、一般財源化されたそれを再び道路に使おうというのだから、白昼堂々といおうか、心底ぶったまげる。

「『バラマキでもモチまきでも豆まきでも1年は(財政支出を)まいて、経済が生き残らなければならない。改革派であろうがなかろうが、これが正しい』」。◇「2日午前、平成21年度予算案をめぐる自民党政務調査会全体会議を終えた後、”小泉チルドレン”で構造改革派とみられてきた片山さつき衆院議員は記者団にこう強調した」(★★自民「歳出増の大合唱」 衆院選を意識 首相に路線転換仕掛ける・MSN産経ニュース・08.12,03)

◇ハッハッ、これだけでも自民党はもう完全にぶっ壊れている。◇にもかかわらず麻生は、記者相手のシーンでだけはまことに元気がいい。品のない<おだ>が通用すると思っている。◇そうしたやりとりの一端をのぞいてみよう(★★「あんた、ひっかけようと思ってるわけ?」 2日の首相・asahi.com・08.12,02)

◇【道路特定財源の一般財源化】について

--総理がかねておっしゃっていた(地方が-筆者註)自由に使えるお金とは・・・
 「それは全然別の話です」
--別というのは地方交付税を念頭に置いていると。
 「基本的には・・・。何回も言わせないで、お願いだから。何か、あんた、ひっかけようと思って聞いてるわけ? あのね、もう1回言いますから、これ、最後にしようね。ずーっと同じ質問してるんだから。ぼくは、ずーっと、同じことしか言ってない(後略)」。

◇【米新政権】

--総理、総理。
 「もう、いい加減にしろ」
  (以下略)

◇これはほんの一例に過ぎず、いつだったか例の給付金がらみ、麻生の口から「子持ち」なるコトバを聞いたときには、このひとことにて首相失格とIFSAは断じた。◇しかし記者会見で表面上強がってみせる麻生も、よく聞いてみると結構小細工をろうしているのが分かる。

◇彼の口癖のひとつは、「たしか~だったと思いますが・・・」。◇数字や年代などをわざわざアバウトに言い、さも本人の記憶のようにリアリティーを持たせる。しかし実は、直前ブリーフィングによるにわか仕込み。◇これはあくまでもIFSAの想像だが、おそらく当たっていよう。◇マンガ人間の精いっぱいの知恵か。

<★★麻生首相:「経済うまくいけば、2年後にも消費税上げ」・毎日jp.・08.11.11>などもそれに類した表現といっていい。◇3年後には消費税上げと大見えを切ったものの、またまた大物ぶって!と誰も信じてくれなさそうなので、それでは逆張りの一手と2年へ短縮をちらつかせる。

◇さらにはこんなものもある(★★麻生首相:「来春以降解散」示唆 タイミングに手詰まり感・毎日jp.・08.11.15)

◇「首相は同行記者団に対し、野党の対応次第で早期解散に踏み切る可能性も否定しなかった」。◇「あくまで解散のフリーハンドは持ち続けるという宣言の意味合いがあったが、自民党首脳は『バランスを取り、言葉を散らしたんでしょ』と解説し、早期解散の可能性をあっさり否定した」。◇ドンピシャで見抜かれているのだ。

◇福田康夫が自慢した<客観性>や<あなたとは違うんです>による麻生見立ては、結果としてこの程度のものでしかなかった。◇しょせんはペランペランの麻生太郎氏を突出させるだけに終わったのだから。

◇だがこれらをもっとマクロから客観的に見れば、こうも言えよう。◇<当事者みずからシラケきった自民総裁選>+<麻生人気への自民党幻想>。◇そしてその根本は、小泉純一郎登場以前(=2000年時点)に賞味期限(もしくは消費期限)がとうに切れていたあの自民党、それをさらに苦しめている<どうにもならない郵政バブル選挙の不条理>

◇こんな自壊の自民党に対し、オドオド民主のていたらくもこれまた度しがたいものがある。◇自民党に対しては、墓穴を掘るまで勝手にやってろ!とぶん投げておけばいいものを、いま選挙がないと勝てないのだ!のあせりまくり。◇だから、首相のぶれ方次第で民主党の国会運営も柔軟になったり強硬になったりのフランフラン。

◇IFSAに言わせれば、民主党は真の意味の<政局>を把握し得ていない。◇そんななか、安倍・福田とは違ってケンカ好きの太郎ちゃんは、どこかで引っかけてやろうと解散時期を計算しているにちがいない。◇1日も長く首相をやりたいが、自身の性格上、民主のウラをかき、ぎゃふんと言わせてもやりたい!の衝動もまた抑えきれない。

◇解散を夏まで引っ張るか、それとも与党幹部すら誰も考えないような意外性で自己陶酔目的を遂げるか、まあそういったところだろう。◇麻生にとっての<政局>とは、そんな程度の次元にすぎない。

◇それに引きずり回されているのがマスコミ。いいように遊ばれている。◇だからコワモテの日刊ゲンダイも、1面で毎日のように<このおバカ首相を1日でも早く辞めさせないと日本は大変なことになる>式のキャンペーンを張るだけ。それしかできていない。

◇おもしろそうな記事の時には、ゲンダイから送られてくるサマリー・メールにより近くのファミマへ買いに出かけるIFSAだが、このメリハリのなさでは行く気にもなれないというもの。

◇解散時期にお悩みの大マスコミ政治部記者の皆さんには、麻生への社会心理学的解明をまずおすすめします。(完)

★★[IFSA・阿部社会学ラボ]★★阿部道生★

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2008年11月30日 (日)

歴代まれなる泡沫首相を選挙用に担ぎ上げた自民党=なのにマスコミは!(下-2)

本連載のバックナンバーは下記よりご覧ください

<麻生首相が早期解散などできないのは最初から予想された=なのにマスコミは!(上)>(08.11.08)  & <福田流客観認識のピンズレ→麻生首相は解散などしたくない=なのにマスコミは!(中)>(08.11.13) & <麻生首相、「選挙パンダ」としても失格。いまや自民の恥=なのにマスコミは!(下-1)>(08.11.19)

◇医療問題に関する麻生太郎のピンズレ暴言2連発。もはやあまりに有名だし、文字にするのもばからしいほどだが、<IFSA通信=歴史的事実の記録>という側面もあるから一応記載しておこう。

◇第1は<★★首相「医者は社会的常識欠落した人多い」 会議後に謝罪・asahi.com・2008.11.19>、第2は<★★首相、何もしない人の分なぜ払う 医療費で発言・TOKYO Web・08.11.26>であった。

◇その<暴言第1>に関しては、麻生の乱暴な言葉づかいや品のなさをひとまず不問に付せばまあ当たっているところもある・・・・・・・とIFSAなどは正直に<査定>してしまう。

◇たしかに社会常識に欠けた尊大な医者がいまもっていないことはないし、他業界に比べ率は高いような気もするが、そうはいえ、現在の過酷な勤務医シフトを知る人間なら、首相の口から真っ先に<社会常識>うんぬんが出ること自体、誰もが首をかしげよう。

◇とはいえ、「(前略)『(医師不足が)これだけ激しくなってくれば、責任はお宅ら(医師)の話ではないですかと。しかも”医者の数を減らせ減らせ、多すぎる”と言ったのはどなたでした、という話を党としても激しく申しあげた記憶がある』と続けた」(同上・asahi.com)の麻生発言までネグッてしまうのはフェアでないと思われる。

◇「お宅ら」調は今後やめてもらうとして、「”医者の数を減らせ減らせ、多すぎる”と言ったのはどなたでした」は一面の真理をついているからだ。◇正確には、「責任はお宅ら(医師)」ではなく、「責任は医師会」と言うべきなのだけれど。

◇さて暴言2題のうち、IFSAがより深刻と考えるのは<第2>のほうである。◇これは根が深い。と同時に、麻生太郎という人間の下劣な人間性をあらわして余りある。◇彼はこう言った。

◇「首相は同窓会に出席した経験を引き合いに出し『(学生時代は元気だったが)よぼよぼしている、医者にやたらにかかっている者がいる』と指摘した」。

◇「その上で『今になるとこちら(麻生首相)の方がはるかに医療費がかかってない。それは毎朝歩いたり何かしているからだ。私の方が税金は払っている』と述べ、努力して健康を維持している人が払っている税金が、努力しないで病気になった人の医療費に回っているとの見方を示した」(以上、同上・TOKYO Web)

◇麻生の指摘が当てはまるのは、周囲から注意されてもたばこを吸い続け、酒を飲んだくれた揚げ句の入院、そんなケースでしかない。◇人間、いつ病気になるか分からないといった最低限の想像力すら彼には欠けている。もちろん、患者への想像力も。◇麻生は現時点での健康をいいことに、いい気になっている。その不遜(ふそん)ぶりには手がつけられない。

◇まさに一事が万事、<人間を対象とする政治>なんてものは彼には到底ムリだということが、この一点からもよく分かろう。

国民新党代表代行の亀井静香がテレビでポツンと語っていた。「太郎ちゃんはやっぱり総理になっちゃだめだったんだよな」(大意)。◇このコトバがすべてを言い当てているとIFSAには思える。◇大ベテランの亀井ばかりか、選挙対策担当相役で初入閣の戦後最年少閣僚・小渕優子にまで以下のようなことをピシャリ言われる始末。

◇「野田聖子消費者行政担当相は『首相は一言一言が大きな影響を及ぼす。慎重かつ慎重にやってほしい』、小渕優子少子化担当相『言葉が不足し、誤解を招く部分も多い。首相という立場もあるので国民に誤解のないように発言してほしい』などとそれぞれ慎重な発言を求めた」(★★揺れる首相発言 閣僚から苦言続々 看板娘”ゆうこりん”まで・MSN産経ニュース・08.11.21)

◇もはやメダカ状態(=すくいがたい)というしかない。◇そんななか、当シリーズで触れた麻生のKY(=漢字が読めない)を繰り返すのは避けるが、毎日新聞が「麻生首相、頻繁に読み間違い」なるタイトルすべてを総ルビ(=あそうしゅしょう、ひんぱんによみまちがい)としていたのにはマイッタ。◇毎日はエライ!

◇以上のような麻生のどうしようもなさを、MSN産経ニュース(★★【金融サミット】外交成果も政権浮揚は「?」 景気に解散権握られ金縛り・08.11.16)がイヤミったらしく追っている。◇まずは<解散先送り>について、経済優先とかなんとか理由をつけてはみても、「(前略)実際には選挙のバロメーターとなる内閣支持率と株価が思うようには上がらず、解散はできない『自己都合』の側面が強いといえる」とバッサリ。

◇さらには、「(前略)『選挙管理内閣』からいつしか変貌した、景気頼みの『経済管理内閣』はミシミシときしみだしている」とか、「ある自民党有力議員はこう不気味にささやく。『麻生さんがもたもたしていると、総選挙の前に総裁選がある』」とも。

◇一方、毎日jp.(★★読む政治:漂う暗雲、麻生内閣 「選挙仕様」に限界・08.11.16も負けてはいない。◇麻生政権はもともとがすべて<選挙仕様>。なのにそうしたもくろみは見事ずっこけ、いまや超軽量<選挙布陣>が裏目に出ているのだという。

◇まずは前述の小渕優子。「『選挙で全国を飛び回ればいい。国会答弁なんてする必要ない』(自民党中堅)などと平然と語られる」。◇「本人も驚く『サプライズ人事』」の佐藤勉国家公安委員長は、「地元・栃木4区で、ねじれ国会を仕切る民主党の山岡賢次国対委員長と競合することが首相の念頭にあったのは明らかだ」。

◇そしてかなめの官房長官はこんな具合らしい。◇「『選挙になっても、河村(建夫官房長官)は選挙に強いから東京にいられる。中曽根(弘文外相)は参院議員だから、外交日程を代わりにやってもらえると思って選んだ』 今月に入り、政権の迷走を指摘された首相は側近にこう話した」。◇そのためか、官房長官はとめどもなく影が薄い。

◇「漆間巌氏の事務官房副長官への起用」もまた、選挙対策を勘案してのことと毎日新聞は書く。◇「警察庁出身は32年ぶり。情報収集・分析力が強」いが「政策調整経験に乏しく」、それゆえ定額給付金問題は放ったらかし。◇だからガチャガチャになったというわけだ。◇そのかわり、「民主党のスキャンダル探し」としては大いに期待されているとか。

◇いずれにしろ、「首相は衆院選を『1枚看板』で戦う考えだったため、官房長官も温厚だが地味な河村氏。調整役が務まる人材は用意していなかった」と相成る。◇アキバで人気者。麻生太郎の「1枚看板」って?ああ、大いなる勘違い。◇秋葉原でのテレビインタビューで若者が言っていた。「麻生さんはキャラを作りすぎだね」と。

◇しかし「1枚看板」を自負した麻生も、こりゃ勝てないとおくればせながら悟り、ならばせっかく射止めた首相の座を手放すことはない!に方向転換。◇そこで世界金融危機を格好の口実として利用したというわけだった。

◇とまあ、本人は完全犯罪的にうまく切り抜けたと思ったものの、その浅知恵はいかんともしがたく、コイズミにはコロッとやられた国民からも容易に見抜かれる始末。◇それが<★★麻生内閣「不支持」が上回る、発足1か月余で逆転・・・読売調査・YOMIURI ONLINE・08.11.03><★★麻生支持率、初の30%割れ(テレビ朝日調査-筆者註)…定額給付金迷走影響か・ZAKZAK・08.11.17>にあらわれている。

◇読売の調査を見た日刊ゲンダイ(08.11.04発行)は「麻生『不支持』が41.9% 読売でも支持を上回る」と皮肉っぽく書いた。◇いつも政府批判のゲンダイにとどまらず、いまやどのマスコミからも、麻生はチャラチャラ男扱い。◇こればかりはさすが、安倍晋三・福田康夫政権でも見られなかったもので、その意味において麻生は飛び抜けているといえる。

◇とはいえ肝心のマスコミは、「麻生1枚看板」など最初からメッキはげはげの大風呂敷!という点を見抜けなかった。◇自信過剰の麻生がそのまま突っ走る、いや突っ走れると予想した。◇だから解散・解散と大騒ぎをした。ああ、政治分野のプロを自認する軍団にして何という分析力のなさよ。-次回にて(了)-(敬称略)

★★[IFSA・阿部社会学ラボ]★★阿部道生★

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2008年11月23日 (日)

IFSA・週なか掲載=かなり気になる、先週の <ベタ扱い>的重要記事(08.11.16現在)

★★消費減退、外資撤退、株価・不動産の暴落、
中国経済に来るべき時が来たのか
姫田小夏(ジャーナリスト)
DIAMOND online・2008.11.13

◇「上海では、あれほどにぎわっていた高級レストランから往時のにぎわいは消えた。名物だった行列が忽然としてなくなった有名店もある。今となっては広すぎる営業面積、客のいないフロアの電気は消され、開店休業状態の店も」。

◇「あれだけ旺盛だった『消費意欲』と言うものはどこへ行ったのか」。◇「高額所得者を顧客に持つ外資系銀行の担当者はこう言う。『100万元(1元=約15円)をファンドで預けていたお客さん、今は30万元に減ってしまった。つまり、上海市民の資産は3分の1に目減りしてしまったのです」。

◇「成長を信じて疑わない、あの鼻っ柱の強い上海人ですら、悲観論に支配されつつある」。◇「アメリカ向け輸出に依存する南の珠江デルタでは、香港上場の玩具大手メーカー『合俊集団(スマートユニオン)』が10月15日に倒産した。水面下はさらに深刻で、第3四半期は輸出向けの玩具メーカーは4820社から1554社にまで減り、3分の2が倒産した(『中国証券報』)と言う」。

◇「(前略)(上海市民である-筆者註)年老いた父親がこう言った。『中国の場合、ゼロが底じゃない。”地下室”もあるから注意しなさいよ』」。

★★「欧州一のビル」建設中断・・・モスクワ、金融危機で
ZAKZAK(共同)・08.11.22

◇「世界有数の産油国ロシアが原油高で好景気に沸いていた昨年秋、首都モスクワ中心部の新開発地域で『欧州一』を目指して着工した超高層タワー『ロシア』が、金融危機による資金難から建設工事の中断に追い込まれた」。◇「ロシア経済は金融危機と原油価格の急落で失速。不動産バブルの崩壊に伴いオフィス需要が減少、建設工事を続行できなくなった」。

★★双頭政権 発足半年 ロシア 深まる孤立
TOKYO Web・08.11.09

◇「ロシアの株価は、企業の国家管理化をにおわす政権の動きを受けて今年五月から下落が継続。グルジア紛争による資本の海外流出と世界の金融危機がその流れに拍車をかけ下落幅は75%にも至った」。

◇「原油価格も急落した事態に慌てた政権は大手銀行・企業救済に約六兆ルーブル(約二十二兆円)も投入。ルーブル買い支えなどで自慢の金・外貨準備も最近、五千億ドルを割り込んだ」。◇「五日の年次教書で大統領は、対米批判の一方で銀行預金や年金支払い保護なども力説した。これも国民に『平静』を呼び掛けるためのもの。試練の政権は躍起となっている」。

◇IFSAとしては、<米国の異常なる借金消費>に起因した<新興国のバブル>を一貫して指摘してきた。◇その際、デカップリング論(=米国がダメでもBRICsを中心とする新興国があるから世界経済は大丈夫サ!)なんて嘘っぱちもいいところ>にもしつこいほど言及した。

◇そう、このデカップリング論の政治的思惑だけは何度でもたたいておく必要がある。もちろん今後のために。◇ただその主唱者たちはとうに<転向>を決め込み、多くはつらっとカジノ資本主義批判の側にまわってしまっている。

◇ブッシュ&コイズミとその取り巻きたちを批判し続けると同時に、IFSAは今後も彼らエセ・エコノミストへの非難も繰り返す。◇なぜならこの両者は密接にリンクしつつ、日本社会と世界をメタメタにしてしまったのだから。その罪はあまりに重い。

新保守主義とか新自由主義。◇変革や規制緩和、小さな政府など、その主張自体は口当たりがよく、庶民に大ウケしたものの、背景にとんでもない思惑を隠し持つ頑迷なるイデオロギー、それが連中の正体だった。◇そして全世界がいま、彼らの詐術に苦しめられている。

◇先ほど読み残した新聞をチェックしていたら、毎日新聞夕刊(08.11.14)石川好(ああ、懐かしい名前!)がいいことを言っているのに出会った(★★移民にこの国を開こう-この国はどこへ行こうとしているのか)。

◇「『そもそも日本には欧米でいうところの”保守”なんてない。戦後の一時期、日本を席巻した進歩主義は、重苦しい軍国主義の反動にすぎなかった。そしていまの日本はそれに対する反動で生まれた『保守』であり、伝統的な価値観に基づいたものではない』」。

◇「何かあれば、政治家は”日本の伝統に帰れ”という。石川さんはあきらめたように言葉をついだ」。

◇「『米国にはこれこそよき米国人という定型がある。例えばオネスト・ジョン。働き者で家族を大切にして、休みには公民館でボランティア活動する、みたいな』」。◇「『英国には紳士淑女という言葉がある。どういう生活をして、いかに行動するかという共通したイメージがある』」。

◇「『でも、よき日本人って何? 伝統回帰といってもいつの時代の伝統に帰るわけ? 平安、室町、明治、全く違った国なんだから。日本は風任せ。時代みながら諸外国に反応して生きてきただけなんだ』」。◇だから<美しい国へ>など、安倍晋三がとってつけたようなことを言えばいうほど、シラケ鳥が飛ぶ。その言説自体に深みがなく、ちっとも美しくないのだから。

★★【土・日曜日に書く】政治部・阿比留瑠比
正攻法だけでは勝てない
MSN産経ニュース・08.11.16

◇産経新聞の電子版には鋭い記事も多く、IFSAはいつもチェックしている。◇もちろん、そこら辺の進歩的知識人のように産経をアタマから毛嫌いしたりはしない。◇しかし上記・阿比瑠のような文章に出会うと、だから産経には参ると言うしかなくなる。◇これまた古くさいゴロゴリ・イデオロギーに満ち満ちているからだ。◇まずはそのさまを少々のぞいてみるとしよう。

◇「麻生政権下で起きた中山成彬前国土交通相の辞任と、田母神俊雄前航空幕僚長の更迭という一連の大騒動を見ていて、連想して思いだしたことがある」。◇「それは、安倍晋三元首相が首相就任前、記者と雑談しているときなどによく言っていたこんな言葉だ」。

◇「『左派勢力は、自分たちの思想をオブラートに包み隠して政府の審議会などに委員となって潜り込み、自分たちの考えを政策に反映させている。それに対し保守勢力は、正面から意見、主張をぶつけてはつぶされている。そこのところをよく考えないといけない』。

◇安倍晋三と仲のよさそうな阿比瑠の言だから、上記の発言内容は相当に正確なものだろう。◇しかし、あの甘ちゃんお坊ちゃまの安倍がこんなことを言うとはネ。◇まるで昭和30年代のくら~い左翼世界を彷彿(ほうふつ)とさせるような<オドオド猜疑心>ではないか。

◇安倍のエラそうなご託宣に即し、阿比瑠がコトバを継ぐ。◇「ただ、2人とも(上記・中山&田母神-筆者註)動機・心情は純粋でも、自分の言葉がどんな結果をもたらすのか、政治的にプラスなのかマイナスなのかを十分計算して発言したようには見えないのが残念だ」。

◇出ました!「動機・心情は純粋」論。しかしいかんせん、その手段が稚拙で情けないと彼は慨嘆してみせることに。よくある手法である。◇「保守派は、安倍氏が指摘するような左派勢力の『ずるさ』も学び、取り入れる必要があるのではないか」。

◇しかし、安倍のあの幼児的辞任を見れば、ずるさ以前の社会性と人格問題。まずそれだけではないのか。

◇にもかかわらず阿比留は「ことを成すためには、ときには徹底した慎重さが求められるのだろう。時期(時機?-筆者註)を選ばなければ、たとえ『正論』であっても反対勢力を利するばかりということもある」と力説し、一方で保守派の<真正直?&ピュア?>を自慢しつつ、ときにはもう少し汚く動いてみろよ、あの「左派勢力」のようにと知恵を授ける。

◇「中山、田母神両氏の無念さを思うにつけ、保守派にはもっと、悪賢く立ち回るぐらいであってほしいと願う」。◇期待の星・安倍晋三がぶざまにも政権を投げ出しちゃって以降、新保守主義者たちの元気のないことよとは常々思っていたが、ここまでグズグズとは想像だにしなかった。

◇何しろ、泣き言に近いトーンなのだから、IFSAはもうびっくりであった。◇対極にいる人物とはいえ、情けない。

★★前空幕長が論文受賞を事前承諾
主催者「本人から確認」
YOMIURI ONLINE・08.11.02

◇「(前略)田母神氏(=田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長-筆者註)の論文を最優秀賞に選ぶ際、審査委員から『この論文を選出して、空幕長の立場は大丈夫なのか』との懸念が示され、主催者側が本人に確認を取っていたことが1日、わかった」。

◇これだけからも出来レースは歴然というしかない。みずから最優秀賞を狙って応募してきた者に対し、なぜ「大丈夫なのか」を問い合わせる必要が。◇さらには審査委員長が「渡部昇一・上智大名誉教授」とくれば、えも言われぬ共同幻想の共有はミエミエではないか。

★★米原潜:事前通報なしに沖縄・うるま市寄港
連絡ミス謝罪
毎日jp.・08.11.10(A)
★★米原潜が通報なしに沖縄入港、連絡ミスと弁解
YOMIURI ONLINE・08.11.10(B)


◇ちっとも大きなニュースにはならなかったけれど、本質的には重大な問題である。◇「米海軍の原子力潜水艦プロビデンス(基準排水量6900トン)が10日、日本政府への事前通報なしに沖縄県うるま市の米軍施設ホワイトビーチ沖に寄港、約2時間停泊した」(A)。

◇「沖縄・中城(なかぐすく)海上保安部の巡視船が10日午前10時ごろ、停泊しているプロビデンスを偶然発見」。◇「放射能漏れの点検を担う文部科学省防災環境対策室に通報し、同室から外務省日米地位協定室に連絡した」(以上A)。

◇「外務省によると、プロビデンスは午前10時ごろから正午前まで、乗組員交代や機材交換のため寄港した」。◇「米政府は1964年の声明に基づき、原潜の寄港にあたり、24時間前までに日本へ通報することになっている」。◇「無通報寄港は2001年4月に原潜『シカゴ』が佐世保港に寄港して以来、2度目」(以上B)

◇にもかかわらず「連絡ミス」で一件落着。日米関係のポジショニングをあらわす象徴的な出来事といえよう。◇麻生首相が米国に対していくら虚勢を張って見せたところで、しょせんはこんなものでしかない。

◇そういえば、先の毎日新聞ロングインタビュー石川好も言っていたっけ。◇「『日米同盟なんて言葉を使うから、トリックにひっかかる。日本は間違いなく米国の従属国だよ。日米間には本格的に議論できる人的ネットワークすらない。米国に金出せと言われて、はいはいと言うだけ。むしられるよ、また』」。

《IFSA好みの欄外あるいは論外記事》

★★「関東大震災はチャンス」
関西経済議論で兵庫県知事発言
MSN産経ニュース・08.11.11
★★井戸・兵庫知事
「関東大震災起きればチャンスになる」
asahi.com・08.11.11

◇このトンデモ発言、<あいつ(関東)が死ねばオレ(関西)の天下だ>と言っているに同じ。◇にもかかわらず井戸知事は、何で私が謝らなければならないのか分からないと苦笑いしながらしきりに首を振り、テレビで正当性を主張していた。

◇そして例により、<そんな意味ではなかった。だが誤解と混乱を与えたとすれば申し訳ない>のあいまいパターンをもって、最後はするりと水に流す。◇この男の経歴はとウィキペディアで検索すれば、東大法学部卒→旧自治省官僚→兵庫県副知事→兵庫県知事。◇にもかかわらず、けっして<違和>を感じないのはなぜだろう。

★★お兄さんよってらっしゃい
・・・小池”お色気作戦”の勝算
ユリの香りで・・・
ZAKZAK・08.11.10

◇「自民党総裁選以降、めっきりマスコミへの露出が少なくなった小池百合子元防衛相(56)が、民主党の小沢一郎代表に”お色気作戦”で迫っている」。◇「自ら命名した作戦の正式名称は何と『お兄さんよってらっしゃい作戦』」。◇「次期衆院選東京10区で出馬予定の小池氏だが、そこに小沢氏を国替えさせ、『小池Vs小沢』を実現させようとしているのだ」。

ZAKZAKによれば、総裁選でずっこけ、いまや注目度ガクンの惨状を、小沢一郎との直接対決で一気に挽回(ばんかい)しようともくろんでいるためとか。

◇そして写真のキャッチコピーにはこうあった。「インタビューでも足を組み、”エマニエル夫人”ばりの色香がむんっと漂う小池氏(クリックで拡大)」。◇いったいどこの誰が「クリックで拡大」などするのだろう。

◇それでも興味のある方は、このリンクからどうぞ。(敬称略)

★★[IFSA・阿部社会学ラボ]★★阿部道生★

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2008年11月19日 (水)

麻生首相、<選挙パンダ>としても失格。いまや自民の恥=なのにマスコミは!(下-1)

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<麻生首相が早期解散などできないのは最初から予想された=なのにマスコミは!(上)>(08.11.08)  & <福田流客観認識のピンズレ→麻生首相は解散などしたくない=なのにマスコミは!(中)>(08.11.13)

★★サンデー時評:麻生さん、「上から目線」ではないか
岩見隆夫・サンデー毎日 2008年10月5日号
毎日jp.・08.09.24所収

◇「最近の首相では、小泉純一郎さん、安倍晋三さんに次ぐ三世政治家だが、そのなかでは麻生さんがもっとも祖父の恩恵に浴した」。◇「それは別に批判するにあたらないが、吉田さんの孫でなければ麻生さんは首相までのぼりつめなかった、と私は思っている」。

◇そう言ったうえで、岩見はさもありなんといったエピソードを紹介する。◇「麻生さんの初当選は一九七九年で、その時から面識があるが、初対面はあまりいい記憶ではない。私はすでに政治記者十数年の経験があった」。

◇「ある企画記事の取材で、新人議員の麻生さんの事務所にインタビューを申し入れ、朝、衆院議員会館の部屋で待った」。◇「まもなく姿を現した麻生さんは、私の顔を見るなり、『ブン屋(新聞記者)は部屋に入れるなと言ったじゃないかっ!』と男性秘書を大声で一喝したのだ」。

◇「私は仰天した。この時代にこんな政治家がまだいるのか、という意外性だった」。◇「いまと違って当時は、横柄で偏屈な政治家はたくさんいたが、ちょっと度が過ぎた。それと、ひと目で年長者とわかる私に対する非礼だ」。

◇この文章は示唆に富んでいておもしろい。◇とんちんかん(+)芝居がかった怒鳴りだけでなく、40歳になるかならないかのガキ新人議員が、さもプロっぽそうに「ブン屋」だってんだから。◇冗談ヨシコさんだろう。格好つけのべらんめえと疑似鼻っ柱、そして<非礼>だけはそのころから健在だったのがよく分かる。

★★近聞遠見:「頼りにしてもらいます」
岩見隆夫
毎日jp.・08.11.08

◇「9月19日、在日外国特派員協会に招かれた麻生太郎首相(当時は自民党総裁候補)はこう発言した」。◇「『世界というものは、いま、見通しをつけにくい時期に差し掛かったと存じます。日米同盟はその分、重要性を増します。ジョン・マケインであれ、バラク・オバマであれ、次の米国大統領には、麻生太郎を大いに頼りにしてもらいます・・・・・・・』」。

◇岩見は本気か皮肉か「総裁選中の気負いがあったとはいえ、米大統領に向かって、頼りにしてもらう、と公言した日本のリーダーは初めてだ。この姿勢は買う」と言うが、IFSAはまたまた計算された格好つけよ!としてしかそれを認識しない。◇自分の背丈以上に見せようとする根性はいかにも見苦しい。

★★麻生首相
「オバマ氏、インテリジェンスの高そうな英語だった」
NIKKEI NET(08.11.16)

◇「『インテリジェンスがえらく高そうな英語だったと』。麻生太郎首相は15日の記者会見で、先のオバマ次期米大統領との電話協議の感想を語った」。◇だが当のオバマも、自国語(漢字)の読めないあんたになど言われたくないというところでは。

◇しかも背伸びをしつつ、「『これから個人的関係を築いていこうという話もあった』と、オバマ氏との早期会談に意欲を示した」だってさ。◇やめときなさいよ、みっともないだけだから。

◇ところで一昨晩(08.11.17)の21:00、ビールを飲みながらテレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」にチャンネルを切り替えたら、初っぱなから本年最高位にランクするようなジョークに行き合え、ひとり大ウケした。◇女性ナビゲーターいわく、KYは最近では『空気が読めない』ではなく、『漢字が読めない』と言われているようです」

◇いったい誰が言い始めたのだろう、すっごいセンス。IFSAはその人を尊敬してしまう。◇また同番組レギュラー・大竹まことにとってのKYとは「カネよこせ」だとの落ちまでついていた。◇おかげでその晩はビールもすすみ食事もおいしく、実にgood!。

◇それにしても、<頻繁=はんざつ><踏襲=ふしゅう><未曽有=みぞうゆう>。◇記者からの問いかけ、「最近、日本語の読み間違いが多いような印象を受けますが」へのこたえがまたふるっている。◇「『ん、そうですか。単なる読み間違い。もしくは勘違い、はい』」(★★「知らないで質問なんか・・・」<首相ぶら下がり12日>・asahi.com・08.11.12)

◇誰でも思い違いの体験があるとはいえ、いくらなんでもこれでは、基礎的レベルが透けて見えてしまうひどさという以外にない。◇<大辞林>でも<広辞苑>でも引いてごらんなさい。日本語で<ふしゅう>といえば、<俘囚><浮舟><腐臭>の3語くらいなのであります。

◇<踏襲>の<踏>は<ふむ>だから<ふしゅう>?エベレストを<踏破する>は<ふはする>に。◇首相たるもの、読み書きそろばんくらいはお願いしますよ。

◇かと思えば、教育の元締めともいえる文科相までがこう言ってくれたらしい。◇<★★麻生首相だけじゃなかった・・・塩谷文科相は『類まれな』を『るいまれな』>(日刊ゲンダイ・08.11.17発行)

◇麻生首相は、自民党の笹川尭(現・総務会長)クラスからさえ「きちんとカナふってもらえばいいでしょうに」(大意)と言われてしまう始末。◇そりゃ、マンガばかりで新聞すら読まないんだから当然でしょうね。◇<マンガしか読まない>はレトリックでも何でもなく、モロ<まんま>だったということになる。

◇こんな調子だから、分かったように言っている経済への姿勢も著しく奇妙なものに。◇そこを大学講師の上久保誠人が突く。

★★民主党への安易な挑発が、
麻生首相の経済対策を困難にする
上久保誠人・DIAMOND online・08.10.14

◇「(前略)麻生首相は与党内の多くの議員の支持を得た理由を勘違いしている。与党内の多くは、麻生首相に経済を任せたいと思っていない」。◇「経済に関して、麻生首相は自民党の中で『異端』だからだ」。◇ここでの「異端」をIFSA流に翻訳すれば「素人」ということ。

◇「元々、自民党内には『財政再建派VS上げ潮派』という経済政策の路線対立が存在したが、『バラマキ』の麻生首相は蚊帳の外だった」。◇「麻生首相は、福田政権末期に公明党と組んで突如この路線対立に乱入しただけだ」。

◇麻生には思想どころかスタンスすらないから、追い詰められればすぐに口から出まかせスタイルへ陥る。◇たとえば「5000万もらっても高額所得じゃないという人も」(★★【麻生首相ぶらさがり詳報】・MSN産経ニュース・08.11.10)のように。

◇また、例の定額給付金配布関連・所得制限問題でも苦しまぎれの妄説(もうせつ)が飛び出す。◇「首相は、この丸投げについて『地方分権なんだからよろしいのではないですか』と語ったが、それを聞いてあぜんとしたのは、混乱の尻ぬぐいを押しつけられた地方関係者だけではなかったろう」(★★社説:迷走・麻生首相 解散から逃げたツケは重い・毎日jp.・08.11.14)

◇<選挙の顔>のはずがいまや<自民の恥>に。◇しかし本人はそんなことなど意に介さず、ひたすら首相のいすの座り心地を楽しむ。◇何を言われたって日本の最高権力者なのだから、誰が手放すものかと。しかもあれだけ苦労し、やっとの思いで手に入れた地位を。◇総選挙で自民に勝算がない以上、引っ張るしかないだろうと。

◇それが読めないマスコミや評論家といった人間は、いったいどこを見てきたのだろう。◇政治情況より何より、麻生太郎のパーソナリティーが読めていないのだから話にならない。◇人間社会、すべては心理学・社会心理学より始めなければ。彼ら<専門家>にはその生活感が欠けている。(敬称略)-つづく-

★★[IFSA・阿部社会学ラボ]★★阿部道生★

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2008年11月13日 (木)

福田流客観認識のピンズレ→麻生首相は解散などしたくない=なのにマスコミは!(中)

初回の【麻生首相が早期解散などできないのは最初から予想された=なのにマスコミは!(上)】(2008.11.08)では、麻生太郎首相がいったん決めた解散を2度にわたって延期するプロセスならびに公明党との確執を中心に見てきた今回は、そこへ至る麻生自身の内面というか思惑・性状にスポットを当て、<解散をしない>もしくは<解散ができない>事情を探ってみるとしたい

◇麻生太郎は安部晋三福田康夫のような、サラリーマン家庭(=かたや新聞記者、かたや官僚)のボンボンとはわけがちがう。◇だからといおうか、炭鉱がルーツの麻生産業・麻生セメント経営者の息子として育った彼に、物事に対し勝ちに行く姿勢が備わっていたとしても不思議はなかろう。

◇麻生太郎。父や祖父・曾祖父の迫力とは比べものにならないにせよ、あるいはもしかしたら実戦力はぜ~んぜんないにせよ、戦いたくて仕方がない、ウズウズするといったパーソナリティーだけはどうすることもできないようにIFSAには見える。◇このパターンは、迫力ある祖父を持つ政治家三世・コイズミにも顕著に見られるものだった。

◇しかも麻生には、オレは単なる地方の財閥出じゃない、母方の祖父は吉田茂なんだという、だからどうした!の故なきプライドがまとわりつく。◇それをベースに、彼は政界など怖いものなしとついつい思ってしまうであろうし、吉田茂に追いつくんだという妄想にもとらわれることだろう。

◇しかし麻生は、いつまでたっても自民党小派閥の長。これだけ客観条件がそろいながらの足踏みとなれば、何らかの人間的問題が関与?と普通なら思う。◇ところがそんな麻生に対し、ついにお鉢が回ってきた。◇<客観的思考力>と<お見通し>を誇る敗残の将・福田康夫が、自分にはなき大衆的人気もおそらく彼ならば、と麻生を指名したからだ。

◇すぐさま本人もその気になった。◇あの安部晋三内閣放り出し時も幹事長、今回の福田プッツン時もまたまたそう。◇しかも幹事長の役職を忘れ、辞任をささやかれるやたちどころにそわそわし始め、いよいよオレの出番だとばかり<正直>に動き始めた。いずれの場合にも。

◇安部の時にはそれが反感を買っての大失敗。◇しかし今回は、麻生さんなら総裁選を盛り上げてくれ、その余勢で総選挙に突入。民主の躍進阻止をやってくれるだろう。福田は託した。◇福田康夫自慢の客観認識に、お~お~とホイホイ乗る程度にこの麻生は十分おめでたいのだった。

◇以下の記事(=★★麻生首相:先月13日解散明言 心変わりで公明と亀裂・毎日jp.・08.11.02)はそれをひとことで言い当てている。◇「自民党総裁選の最中に首相がもくろんでいたのは『10月3日解散、11月2日衆院選』だった」。◇もちろんのことこれは、<総裁選の盛り上がり>(+)<アキバ系オタクにおける人気を彼なりに国民へ敷衍(ふえん)してのこと>だったであろう。

オレ・麻生太郎こそが<総裁選挙の顔>であって、それ以外の候補者は引き立て役に過ぎない。◇出自のわりには自分はさばけているから大衆にウケル、しかもそこいらの政治家とは違って<実業界>の酸いも甘いもかみ分けている・・・・・・・。◇しかし現実はといえば、総裁選は盛り下がるだけ盛り下がり、あのテレビワイドショーにすらコケにされる始末だった。

◇「福田前首相の退陣表明は、総裁選を通して自民党の勢いを取り戻し、解散権を新首相の手に取り戻すことが主目的だった」。◇「10月26日投票説は新首相人気を当て込んだ自民党主導の選挙日程だったが(後略)」(★★麻生首相:11月半ば以降の総選挙模索 政権転落におびえ・毎日jp.・08.10.06)。◇そう、シナリオではこうなるはずだったのに!

◇麻生の生活感なき自信というかプライドに冷水を浴びせたのが、(1)動機不純な総裁選自体の超不人気(2)<ほころびが出ない間に一気解散>が世間ではミエミエに(3)麻生内閣支持率が福田内閣発足時をすら下回るという大誤算・・・・・・・である。

◇しかし彼にとってこれ以上にショックだったのは、巷間(こうかん)ささやかれる<自民党の手になる世論調査>結果だと思われる。◇「方針がぶれた最初の転機は9月28日。松本純官房副長官らと情勢調査を分析したところ、自公で過半数獲得が微妙という結果(上記・毎日jp.08.11.02)。◇まずもって、<ご祝儀解散><勢い解散>は完全に封じられた。

◇内部調査をもう少し詳しく見るとこうなる。◇「調査は9月22日から27日の6日間、自民党が民間の調査会社に依頼して行われた(後略)」。◇「(前略)これだと、民主党と競い合う激戦区の大半を制したとしても、自民党は220議席程度にとどまる。200議席の大台を割り込み、一気に政権から転落する可能性もある数字だった」(上記・毎日jp.08.10.06)

◇こりゃヤバイと解散は控えたものの、「ただ、自民党候補の多くが支持層に浸透していなかったため、首相は『(選挙運動を)もっとやれば伸びるじゃねえか』と口にし、解散を見送った」(上記・毎日jp.08.11.02)とのこと。◇ここには麻生の天性ともいえる楽天性がうかがえるが、内部調査の数字は山っ気だけで乗り越えられる程度のものではなかった。

◇そして同時期の08.09.29、米国のダウは過去最大の下げ幅を記録。◇08.09.15のリーマン・ブラザーズ破綻に発した金融危機は燎原の火のごとく全世界へと波及していた。◇日本の株価はといえば、08.10.08に日経平均が1万円割れ。08.10.28には一時7000円割れまでをも記録。◇また08.10.10には大和生命保険が破綻した。

◇しかし麻生新首相のヨミたるや独特で、われわれを驚かすに十分だ。◇「その後、金融・経済情勢のさらなる悪化を受け、首相の心は再び早期解散へと揺れ動く」。◇「10月8日には日経平均株価が4年10カ月ぶりに1万円割れ。当時、首相は麻生派議員に『経済状況の悪化は自民党に有利に働く』と語っている」。

◇「危機の時こそ勝機があると判断した首相は9日(10月9日-筆者註)、追加経済対策のとりまとめを与党に指示した」。◇「『11月30日衆院選』はこの延長上にあったが(後略)」(上記・毎日jp.08.11.02)。◇ではなぜ08.11..30の総選挙もスキップになったのか。それは前回も紹介したように、またまた自民党の内部世論調査のおかげだった。

◇「自民党の細田博之幹事長や大島理森国対委員長には10日ごろに首相の意向(=11月30日の総選挙-筆者註)が伝わっていた」。◇「首相の考えを承諾した古賀氏(古賀誠・自民党選対委員長-筆者註)だったが、直後にブレーキ役を演じることになる」。

◇「9月下旬に続いて自民党が実施した追加の選挙情勢調査で『自民党198議席』という衝撃的な予測が届いたためだ。公明党と合算しても衆院の過半数には届かない(以上、上記・毎日jp.08.11.02)。◇中川昭一・菅義偉らが必死で麻生を説得したのはこの時にあたる。

◇首相の座から絶対に降りたくない麻生としては、さすがにこれでは一時的もしくは永遠に(=任期満了まで)退却せざるを得ない。◇麻生の目的とはただ一点、首相の座だけなのだから。◇そこいらの甘ちゃん総理とは執着度がちがうからこそ、公明党ともめにもめても彼は解散を引っ込めた。

◇総裁選突入以前は、オレが首相になりさえすれば総選挙で勝たないまでも負けることはない、と麻生は確信していた。◇その後も節目節目で勝機を探った。最初はいけると思った。◇しかしすべてのヨミが裏切られる。おかしい、こんなはずはない。

◇麻生は安倍や福田とは違うから、任期満了までまだ何があるか分からないと粘り腰で考える。◇もしかしたら、民主党が永田メール的事件でみずからずっこけてくれるかもしれない。◇彼ならそう思ってもおかしくはないし、IFSAも長引けば民主党自滅スキャンダルが起きないとはいえないと予想する。

◇そのイミで、早く解散してもらわねばと焦るのは民主党の方なのだ。

◇IFSAは早期の解散はないと主張してきた。◇なぜか。それは自民党に勝ち目がないからだ。勝つ見通しのないなか、いったいどこの誰が自爆の道を選ぶだろうか。◇しかし麻生は当初、彼特有のトンデモ・プライドから過信していた。だから勝機を虎視眈々(こしたんたん)と狙った。

◇だがそれが幻想と分かるや、すぐさま延期。ようやくわれわれの常識へと戻ったわけである。◇せっかくつかんだ首相のポジションを極力長くする保持するにはそうするのがいちばん。◇そこで麻生は思いついた。解散先延ばしの理由に金融危機・経済危機を借りればいいのだと。◇それなら大義名分が立つばかりか、姿勢の誇示にもつながろうと。

◇ただひとつだけ注意すべきことがある。それは前述のごとく、彼のなかに山っ気・娑婆っ気・強がり・男気を見せるといった<戦略なき戦い大好きパーソナリティー>が眠っているということ。◇まさに「★★麻生首相『けんか好きな国粋主義者』とNYタイムズ社説」(YOMIURI ONLINE・08.09.26)といわれるそれである。

◇その延長線上で、民主党の裏をかき(もしくは裏をかいたつもりになり)、突如解散をしかける可能性なしとはしない。◇吉田茂のバカヤロー解散的DNA、それに麻生があこがれていないともかぎらない。◇いずれにしても、いつか策士を気取った解散に出ることだけは間違いなかろう。

◇それにしても自民党の不幸とは、あの常軌を逸したコイズミ郵政選挙だった。すべてはそれに淵源する。◇次期総選挙は絶対に勝てないという宿命。麻生はそれを知りながらも総裁・総理になりたがったのだから、解散流儀も含め、さあお手並み拝見といくのがいちばんだろう。

◇10月も末になった段階で、NIKKEI NET(08.10.30)<★★自民の衆院選調査、民主が単独過半数 解散先送りを後押し?>と題し、こう伝えた。◇「民主党は単独過半数に達し、与党は現有議席から約130議席減の200議席超--」。◇「自民党が実施した衆院選の最新の情勢調査で、自民、公明両党の獲得予想議席が従来調査よりさらに落ち込んでいたことが29日(10月29日-筆者註)明らかになった」。

◇日経新聞の表現では「惨敗必至」の結果。◇同紙によるとこの自民プライベート調査は、「9月下旬の麻生政権発足直後に初回、さらに10月中旬までに2回実施した。4回目の今回は(後略)」となる。◇どうやら、すればするほどといったあんばいらしい。(敬称略)-つづく-

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2008年11月 8日 (土)

麻生首相が早期解散などできないのは最初から予想された=なのにマスコミは!(上)

★★麻生首相:解散戦略コロコロ
与党翻弄の揚げ句、先送り
毎日jp.・08.10.31

◇麻生太郎首相への<解散先送り>批判がかまびすしい。◇しかしIFSAは、それを必ずしも<先送り>とは思わない。軽薄な麻生による見誤りがあったにせよ、最初から解散などできはしない客観条件がそろっていたからだ。◇それゆえIFSAは、解散は先のことと言い続けてきた。おそらく早い時期からそれを公言していたのは、IFSA〔註〕と出ばり気味・優等生的傾斜で最近気色悪い上杉隆くらいのものだろう。

〔註〕=たとえば、【IFSA=<自民5人組総裁選>関連の、かなり気になる<ベタ扱い>的重要記事】(08.09.18)【IFSA・週なか掲載=かなり気になる、先週の <ベタ扱い>的重要記事(08.10.12現在)】(08.10.15)など。

◇政治のプロや朝日新聞を象徴とする報道機関の人間は、ほとんど全員が間もなくの解散を信じて疑わなかった。◇いまごろになって弁解にこれつとめ、弱腰麻生のせいにしているものの、自分たちの生活感なきお粗末さを帳消しにできるものではない。

◇麻生の<心変わり>の流れを丹念に追う毎日新聞と産経新聞、それらのお世話になりながら、まずは(推定)事実関係を整理するところから始めてみよう。◇上記毎日jp.によればこうなる。

(1)「首相は当初、自民党総裁選で世論を盛り上げ、国会冒頭で民意を問う」戦略から、「11月2日投開票を念頭に置いていた」→→(2)「しかし、内閣発足直後の世論調査で内閣支持率は低迷」(+)「自民党が9月下旬に行った次期衆院選の情勢調査も、与野党が拮抗(きっこう)する厳しい数字が出た」→→(3)「首相は『もう少し長く選挙運動をやれば自民党は伸びる』と先送りを決断」。

(4)「その後、経済情勢の悪化を受け、首相は早期とも言える11月30日投開票に傾いていく」。◇理由は、「『経済状況の悪化は自民党に有利に働く。乱世こそ自分が求められている』」との首相の判断(+)「新テロ対策特別措置法改正案」の成立を見込んでのことといわれる→→(5)それをベースに首相は13日、自公両党幹部にも『11月30日投開票』の方針を伝えた」

(6)「だが、首相はさらに判断を変える」。◇いま選挙をすれば負けるとの「菅義偉選対副委員長ら」(=産経新聞や東京新聞によると、菅+中川昭一財務相+甘利明行革担当相)による補正予算成立当夜(08.10.16)の執拗(しつよう)な進言により、はや2度目となる<解散行動>急ブレーキ→→(7)そこで「首相は17日に見送りを決断したが、早期解散で動いていた自民党の細田博之幹事長らには見送りの方針を伝えた上で『早期解散の言い方は変えるな』と指示した」。

◇最後の(7)は小ざかしき麻生らしく、ふふんと笑える。◇本人は実業界でのノウハウを導入したつもりなのだろうか、あまりに稚拙すぎ、かわいそうになるくらいだった。◇それをまじめで忠実な細田幹事長は一生懸命実行した。◇テレビでも力を込め、「解散近し」を押しの弱い声で吹きまくっていた。何のインパクトもないというのに。

◇「細田博之幹事長は会合に出ると『解散風を大いに吹かせている細田です』と自己紹介するほど、早期解散論を党内外で吹聴した」(A)。◇これには、麻生に言わされている部分と、出身派閥である町村派の事情とが作用していた。

◇「町村派からの早期解散論の背景には『何のために福田さんが辞めたのか』(同派の参院幹部)といった派内の空気があった。加えて森、小泉、安倍、福田と四代続けての首相輩出を通じ、『早期の解散を求める公明党とも深い関係にあるため』(山崎派幹部)ともみられていた」(A)。

〔註〕=上記(A)は<★★衆院選先送り 党内力学 様変わり・TOKYO Web・08.11.02>による。

◇そしてついには、「麻生太郎首相が年内の衆院選を先送りしたことを巡り」、嫌みを通り越してシニカルな伊吹文明・自民党元幹事長からこんな風に言われる事態へと発展。◇「伊吹派の伊吹文明会長は派閥総会で『まず総選挙という雰囲気の中で皆さんも努力してきたと思うが、何か風評被害に遭ったような状況だ』と述べ、早期の衆院解散の可能性を強調してきた細田博之幹事長ら党執行部を皮肉った」(★★衆院選先送り:「風評被害に遭ったような」・・・自民・伊吹氏・毎日jp.・08.11.06)

◇細田はその1週間ほど前の記者会見で、「早期解散論を唱えて解散風を吹かせてきたこれまでの言動について『私の役割としてやっている。責任があるとは考えていない(後略)』」と白々しくも述懐したという。◇「『読み違い』と述べた」(以上、★★細田幹事長「解散風は僕の責任じゃない」・MSN産経ニュース・08.10.31)ともいわれる。

◇以後、麻生&町田派のパシリとしての細田は党内からも相手にされなくなり、幹事長としての求心力は地に落ちた。◇というより、最初からなかったか。

◇上記の経緯からもうひとつ注目すべきことは、麻生と公明党の駆け引きというかバトルであろう。◇いま手もとに、痛いところを突かれていらだちを示す首相のよきサンプルがある(★★【麻生首相ぶらさがり詳報】(29日夜) 公明の了解「言う立場にない」・MSN産経ニュース・08.10.29)。◇たとえばこんな具合だ。

Q.「連立パートナーの公明党は選挙の準備を進めてきた。現時点で総選挙について決めていないことについて(?産経の文章技術上の不手際=IFSA註)、準備をしているパートナーにどのように説明しているのか」
→→A.「そら、いろいろ」
Q.「いろいろと言いますと。先方は納得しているのか」
→→A.「はい?」
Q.「先方はどのように納得しているのか」
→→A.「どのように納得されておるか・・・。その話の内容まで言う立場にありません」
Q.「会談で声を荒らげる場面もあったという報道もあるが」
→→A.「おたく、共同通信ですか?」
Q.「違う」
→→A.「共同通信の人に聞いてください。少なくともその種の話のことに関して、怒鳴り合いがあったとか、なんか、なんとかを迫ったとかいうような話は全く違うと思います

◇「違う」ではなくて「違うと思います」。これだけでも相当に怪しい。◇その辺の事情をZAKZAK(08.10.30)が詳細に伝える(★★麻生vs.太田バトル激化・・・2度の極秘会談互いに退かず 解散・総選挙の先送りで)

◇「麻生太郎首相が解散・総選挙の先送りを決断したことで、公明党の太田昭宏代表との間で激しいバトルが勃発している」。◇「太田氏が口酸っぱく早期解散を求めても、米国発の金融危機対応などを口実に麻生首相が頑として首を縦に振らないからだ」。

◇「河村氏(河村建夫官房長官-筆者註)が『激しいやりとり』をわざわざ否定したのは、首相と太田氏が今週、2回も極秘で会談。太田氏が『一体、誰のおかげで総理になれたと思っているんだ』と首相に言い放ったなどとの情報が飛びかったためだ」。

◇「(前略)太田氏は、『選挙に勝つのが一番大事で、今がラストチャンスだ』となお早期解散に踏み切るよう要求。『11月25日公示、12月7日投開票』の日程で再考を迫った」。◇「しかし、首相も一歩も退かず『今、日本経済は大変な状況だ。政局ではなく政策だ』として応じなかったという」。

◇ヨタッたような風体の麻生財閥お坊ちゃんが突っ張りきる場面、これはヘナヘナお坊ちゃまの福田康夫とは大違いで悪くはない。◇ようやく手にした首相のいすへの執念が比べものにならないからだ。

◇ただ、「日本経済は大変な状況だ。政局ではなく政策だ」にだけは吹き出してしまう。◇本心はといえば、いま解散したら自民党は壊滅状態になり、麻生自身はこれほどの首相の座を譲るしかない、だから解散はしない。◇これをこそ典型的な<政局的判断>と世の中では言う。

◇「首相の解散権に直接触れたことで、さすがの公明党や支持母体である創価学会内からも『太田氏は突っこみすぎだ』との声が漏れてくる」らしいが、太田昭宏があのドスのきいた声で麻生にすごんだとしても何ら不思議はないとIFSAは考える。◇対するに、べらんめえ調・麻生の応酬。実にいい勝負で、公開バトルならかなりの視聴率を稼げよう。

◇「26、28日と立て続けに都内で首相と会談し、『11月18日公示、30日投開票』で衆院選を行うよう、怒(ど)涛(とう)の”がぶり寄り”を見せた太田氏だったが、逆に『選挙で政治空白を作ることはできない』と首相に寄り切られるはめに」。◇「解散見送りについて太田氏は『了解したといえば了解した』と最後まで歯切れが悪かった(後略)」(★★公明・太田代表、解散先送りに歯切れ悪く・MSN産経ニュース・08.10.31)

◇この太田で思い出すことがある。◇もう数カ月前になろうか、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」で田原総一朗が太田に詰め寄り、<太田さんは代表なんだから(明確な)主張を>式の発言をなした。◇すると太田が、<私はいちプレーヤーですから>。すかさず田原が<そんなことはないでしょう。代表なんだから>(以上、大意)。

◇私はこの太田発言を、実に正直なものとして聞いた。「私はいちプレーヤー!決定権のない寂しきプレーヤー」。◇だから「ある公明党関係者は『最近の太田氏は気分の乱降下ぶりが目立っている』と打ち明ける」・・・・・・・、まあそんな状態に陥るのかもしれない。◇早く解散してしまわないと例の矢野絢也問題がいつ噴出するかもしれないし、それこそ上司からは何とかしろと迫られているし、プレーヤーはつらいんだと。

◇まあ公明党のことはともかく、解散ノンへの客観的経緯は上記でほぼ明らかとなった。◇そこで次回は、麻生太郎サイドに立ちながらその事情をフォローするとしよう。◇麻生の単細胞的勘違いを別にすれば、はじめから早期解散なんてできっこなかったのだ!ということを中心にして。(敬称略)-つづく-

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2008年11月 5日 (水)

IFSA・週なか掲載=かなり気になる、先週の <ベタ扱い>的重要記事(08.11.02現在)

★★麻生vs北海道新聞女記者
・・・連夜の豪遊批判に激怒
ZAKZAK・08.10.22


◇首相なんだから、どんな高いところで食事をしようが酒を飲もうが勝手にどうぞの世界で、こちらの知ったことではない。◇へんに格好をつけ、大衆的なところで飲んだからといって、<庶民派>に変身するものでもない。そんなこと、してもらう必要もない。◇ただ現代の政治というのは、一般大衆(=マジョリティー)の<生活>を知らずしてできるものでないことだけはたしかだろう。

◇なぜなら戦前とはちがって現代の<政治>は、一部特権階級の独占物や上からの<施し>ではないゆえ、大衆社会と位相を同一にしないかぎり成り立たないようになっているからだ。◇国のトップがたとえ大金持ちだろうが旧貴族の出身だろうが、政(まつりごと)自体は大衆社会内のそれでないかぎり存在しえない。◇その程度までには日本の民主主義も成長してきたとはいえよう。

◇それを考えるとき、九州の財閥だからといって責められる必要はさらさらない麻生太郎!となろうか。◇しかし、大衆の生活諸相を知らないでいいということにはならない。◇だから、プロレタリアートがブルジョアジーを弾劾するような古典的方法によってではなく、<そんな雲の上の生活ばかりで政治などできるの?>くらいのちょっかいを出したとて何ら不自然なことではない。◇大いにからかってあげれば結構!といえよう。

◇今回の勇気ある、もしくは記者クラブ的にはKYな道新の女性記者(=何とZAKZAKは<女記者>ときた。お里が知れないだろうか!)がどんな意図で聞いたかは別にして、「『1晩で何万円もするような高級店に行っているが、庶民感覚と懸け離れている』」の意見をぶつけたこと、IFSAはエラかったと評価する。◇大手報道機関の政界べったり記者にはとうていなしえない新鮮さ。それだけでもgood!ではないか。

<★★投げ出し・福田の”本性”を暴いた記者の”正体” 「あなたとは違うんです!」の「あなた」・ZAKZAK・08.09.03>をご記憶の読者も多かろう。◇「『”ひとごとのように”とあなたはおっしゃったけどね、私は自分自身のことは客観的に見ることができるんですあなたとは違うんです!』。福田首相は1日の辞任会見の終了間際、国民注視の生中継ということも忘れて気色ばんだ」。

◇「この答えを引き出したのは、広島県の『中国新聞』の男性記者(37)が質問した『総理の会見が国民にはひとごとのように聞こえる』という言葉だった」。◇官邸詰めのベテラン政治記者にはない素人っぽさというかパラダイムの違いに、福田首相も思わずプッツンし、本年度流行語大賞にもノミネートされかねない迷言を暴発させてしまった。

◇これはまた、準大手・産経新聞配下のZAKZAK(=タブロイド紙・夕刊フジの電子版)をして以下のように言わしめる快挙だった。◇「『他人顔』とも揶揄された福田康夫首相を、辞任会見の最後の質問で切り崩した地方紙記者に注目が集まっている。首相は激怒したものの、官邸記者特有の”間合い”にとらわれない乾坤一擲(けんこんいってき)の質問は、首相の”素”の部分を引き出した」。

◇この中国新聞若手記者は、「官邸のほか、永田町の各記者クラブも掛け持ちしているため、いずれのクラブにも滞在時間は短く、官邸担当だった全国紙記者も『1度も見たことがない』というほどの存在感だ」。

◇今回の麻生ぶち切れもこれと類似し、つまらなぬ言い訳&逆ギレを披瀝(ひれき)するに至る。◇「『例えば、安い所に行ったとしますよ。周りに30人の新聞記者がいるのよ、あなたも含めて。警察官もいるのよ。”営業妨害”って言われたら何と答える? 今聞いてんだ。ふふふ』などと、得意の逆質問をまくし立てた」。◇一国の首相が記者をつかまえてのゆとりのなさ。格の違いを見せつけるべき場面でサ。

◇しかし麻生太郎、いったい何を言っているんだろう、営業妨害うんぬんと。◇こんな言い方は、ホテルじゃどうも座りが悪い、神田や新橋の飲み屋じゃなきゃ調子が出ない、しかし立場上・・・・・・・といった人間がのたまうセリフだろう。◇行ったことすらない、または行木もない居酒屋を例にあげての反論?実に小ざかしい。

◇どこで飲もうと、国民の琴線に触れる政治をすりゃいいんでしょう!まかせといてよ!くらいのソフトなぶち切れをしてみたら、まったく。◇情けないったらありゃしない。

◇程度が低い、品がない、ウイットもない、気位だけは高いじゃ、もとより支持率などお呼びでない。◇コイズミほど天性の役者魂があればまた別だが。

★★株価最安値更新に首相「一喜一憂しない」
民主は一斉に政権批判
MSN産経ニュース・08.10.28

◇「(前略)衆院議院運営委員会の川端達夫民主党筆頭理事は、麻生首相が同日昼の記者団とのぶら下がり会見で、東証の前場(ぜんば)のことを『マエバ』と言い間違えたことを踏まえ、『”マエバ”といって、(首相が自身を)経済のプロだと言っていたのがハッタリだとばれてきたのではないか』と皮肉った」。

◇<ラグビーの選手が勢い余ってマエバを折った>じゃあるまいに。◇それとも、証券業界の符丁に<マエバ>があるのだろうか。ちなみに、野村證券のHPでは「ぜんば」となっている。

◇オレはそこいらの首相とはちがい、経営者をやってきた実業を知っているだから経済を肌で分かる麻生。◇社内の階梯(かいてい)一歩ずつ。そんなことすら体験したことのないボンボンが、ちょっとだけ社長のいすに座った。よって実体経済はばっちり。◇メッキがはげたどころか、最初からメッキすらのっていないというべきなのだろう。

★★記者の目:グルジア軍事介入で非難浴びるロシア
=飯島一孝
毎日jp.・08.09.12(A)
★★グルジア:開戦責任問う声強まる 反露結束に亀裂
毎日jp.・08.10.15(B)

◇「ロシアがグルジアに軍事介入し、非難を浴びている」。◇「今回の紛争で責められるべきはロシアだけだろうか。ソ連時代を含めてロシアは必要以上にバッシングを受けてきたように思う。ソ連崩壊前からロシアを取材してきた記者として、ロシア・バッシングに異論を唱えたい」。

◇エエッ?と思う読者も多かろう。しかしいまやあの冷戦期ではない。◇記者の飯島一孝、かつてのような中ソシンパの進歩的知識人目線から主張しているのでないことだけはたしかだろう。◇だからこそ、グルジア情勢にはさっぱりうといIFSAも目を引かれた。

◇「今回の紛争の経過をざっと振り返ると、8月8日の北京五輪開会式にあわせて南オセチア自治州を武力攻撃したのはグルジアだった」。◇「これに対し、ロシアが反撃した形だが、グルジアのサーカシビリ大統領の巧みなメディア戦略もあって、『悪者はロシア』という流れができてしまった」。◇「ロシア軍が停戦合意後もグルジア領内に駐留を続けていたことが、それに拍車をかけた」。

◇「日本のマスコミの一部にも、ロシアを悪者にすれば世論が喜ぶと思い込んでいるフシがある」。◇「そうした風潮が続くと、ロシアをみる国民の目が曇らされていく恐れがある」。◇そう、これはどうも米国とロシアの代理戦争であるらしい。◇しかもこの小国グルジアは、米英に次いで多い兵隊をイラクへ送り込んでいるというではないか。◇何も知らないIFSAでさえ、うん待てよ、という気にはなってくる。

◇「(前略)米国は表向きロシアを戦略的パートナーと持ち上げながら、国際安全保障上の重要問題については、ロシアの意見を聞かずに決定し、実行に移している」。◇「NATOの東方拡大しかり、東欧へのミサイル防衛システム設置計画しかりだ」。◇「こうした米国の『単独行動主義』にロシアは『無視された』と不満を募らせていた」。◇こんなところにまで米国お得意の<単独主義>が登場しようとは。

◇記事の結びで飯島はこう書く。◇「ロシアを過大評価するのはよくないが、過小評価するのもよくない。ましてわが国は隣国であり、未来永劫(えいごう)付き合っていかなければならない関係にある。互いに尊敬できる付き合いを追求することが、いま一番大事なのではないだろうか」(上記はすべて(A))。◇やはり思想は毎日毎日錬磨していかなければいけないな、惰性はヤバイなと教えられる「記者の目」であった。

◇そういえば、コイズミに唯一楯(たて)突きクビを切られた元駐レバノン大使の天木直人が、こんなブログを書いていたっけ。◇題して<★★グルジアのサーカシビリ大統領はくわせもの・天木直人のブログ・08.08.12>。◇興味のある方はご覧いただきたい。

◇この約1カ月後、同じ毎日新聞に(B)の記事がのった。◇「ロシアのグルジア侵攻から2カ月が経過し、反ロシアで結束していたグルジア国内にサーカシビリ大統領の開戦責任を問う声が強まってきた」。

◇「親欧米派の大統領は求心力を高め、戦闘終結後は『我々はロシアに勝った』と宣言した。しかし、ロシアがグルジアからの独立を主張する南オセチアとアブハジアを国家承認したことを受け、グルジア国内には『両地域を事実上失った』との敗北感が漂う」。

◇「今月1日、ブルジャナゼ前国会議長は今回の紛争に関する『43項目の質問状』を政府に突きつけた」。◇「『ロシア軍との軍事衝突はなぜ避けられなかったのか』『だれが紛争の政治的、軍事的、経済的結果に責任を負うのか』など政府を厳しく追及している」。

◇やはり表からだけの情報を鵜呑みにするのは危ない。しかし単なる裏読みもまた。これは国際関係問題にかぎらぬ鉄則だろう。◇そういえば、ワイドショー知識人がこの世の終わりのごとく、しかもずっと以前から心配していたかのごとく大騒ぎしたチベット問題。いったいどうなったんだろう。◇マスコミが取り上げなければ、はや関心外。彼らはいつも最新の情報にだけビビッドに反応し、それを食いつぶしていく。

★★【主張】新銀行東京 不正融資は氷山の一角だ
MSN産経ニュース・08.10.30

◇<新銀行東京の最近>に関し、まずは各紙のタイトルだけを引用してみよう。

<★★新銀行東京の融資、違法手数料15%要求し
 ブローカー横行・YOMIURI ONLINE・08.10.26>
<★★新銀行東京5000万円不正融資
 ・・・詐欺で元行員ら7人逮捕・YOMIURI ONLINE・08.10.27>
<★★焦げ付き、さらに3600万円
 新銀行東京不正融資事件・asahi.com・08.10.28>
<★★新銀行東京:金融庁が行政処分を検討
 不正融資事件で・毎日jp.・08.10.28>
<★★新銀行東京、逮捕の元行員が別融資でもリベート
 ・NIKKEI NET・08.10.28>
<★★新銀行東京 ブローカー暗躍・TOKYO Web・08.10.28>
<★★社説:新銀行東京 このまま存続していいのか
 ・毎日jp.・08.10.29>
<★★新銀行東京 不正融資の背景
 甘い審査 群がる悪意・TOKYO Web・08.11.02>

◇とにかくすさまじい。◇この<石原銀行>がかかえる大問題つき、今年(08年)の3月末から4月初旬、IFSAは<★★都営・石原銀行アーカイブズ=この集成、近々再注目間違いなし!とIFSAは予想>を3回にわたって連載した。◇ほとんどをそこで語り尽くしたから詳述は避けるが、IFSAの予告どおりいよいよひどさが露出してきた。それも、ブラックマターを随伴しながら。◇首のまわりがすーすーする政治家もおそらくは相当数いると思われる。

産経新聞が言う。「経営難に陥っている新銀行東京から融資金をだまし取ったとして、元行員や融資先の元暴力団組員らが詐欺容疑で逮捕された。この事件は氷山の一角だ」。◇「この事件以外にも複数のブローカーがいるといわれ、都議らに融資の口利きを依頼していたケースも伝えられている」。◇「(前略)その際、金融危機に乗じて、公的資本注入を受けて、さらなる延命を図るようなことは決して許されない」。

◇しかしm慎太郎都知事のオドオドヨイショ息子に言わせるとこうなる。「(前略)自民党の石原伸晃幹事長代理は新銀行東京が対象となる可能性について『法律の中には銀行に区別はない』と説明」(★★「新銀行東京対象なら大問題」 金融強化法改正巡り菅氏・asahi.com・08.10.26)。◇そりゃパパにどやしつけられちゃうから、そう言うでしょうね。

◇ところでこの経済情勢下、というよりその前から、東京五輪などとんでもはっぷんとIFSAは言ってきたが、都知事以下はますますやる気のよう。◇都民の支持はもともと少ないものの、国民は依然として支持しようというのだろうか。

◇山谷なら300円で泊まれるのに何でわざわざネットカフェなんぞへ?のトンテモ発言に向け書かれた毎日新聞記者の意見のなかに、こんなくだりがあった。◇「今春から都庁を担当しているが、石原知事の『東京には財政力がある』という発言を何度か耳にした(★★記者の目:「山谷なら300円」発言に見る石原都知事=市川明代・東京社会部・毎日jp.・08.10.30)

◇なるほどこれか。すべての根は、このずれまくった認識というか誇りにあるのか。その延長線上でオリンピックも、となるに相違ない。◇他人のカネなら何とも思わない男の心性が見事にあらわされている。◇富裕に見える東京だっていつ財政再建グループに入らないともかぎらないのに。

《IFSA好みの欄外あるいは論外記事》

★★「ハイエース」窃盗団逮捕
300台以上の自動車盗難に関与
TOKYO Web・08.10.28

◇たしか今年の3月にも同種の記事があったが、泥棒たち、トヨタの商業車・ハイエースにここまでこだわるのには理由がある。◇何といってクルマのモチがいい、それは外国でも有名、ゆえに海外からの引きが多い。◇日産のキャラバンはどこがどう不人気なのか、IFSAとしては聞いてみたい。

◇とんでもない犯罪のむこうから、日本車の思わぬ側面が見えてくる。◇それにしても、ハイエースのユーザーがリスクを負わねばならぬとは。たまったものではない。

★★薬物:白金、麻布が汚染
延べ2万人に売ったイラン人逮捕
MSN産経ニュース・08.10.30

◇「調べに対し、ザルバリ被告は容疑を否認しているが、4人は『ザルバリ被告の指示でやった』と供述、『日本人は金があるし真面目に払うからやりやすかったが、こんなに薬物を買う人がいて日本は大丈夫かと心配になったと話しているという」。

◇大きなお世話とはいえ、このアイロニーにはほとほとまいる。(敬称略)

★★[IFSA・阿部社会学ラボ]★★阿部道生★

〔ご参考〕IFSAとは&IFSAの経歴>はこのリンクをクリックください。

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2008年11月 1日 (土)

IFSA・週なか掲載=かなり気になる、先週の <ベタ扱い>的重要記事(08.10.19,26)

本シリーズ・【かなり気になる、先週の<ベタ扱い>的重要記事】は、<自民党総裁選特集>がらみで遅れに遅れたものの、何とか挽回(ばんかい)できたと一安心していたら、先週の土曜日夜(=2008.10.25)に今度は伊藤ハム・シアン化合物混入事件が飛び込んできたIFSA自身が当該商品の<愛食家>だったこともあり、当夜から即5連発の連載を組むその影響から、本号は08.10.19&26現在の合併号とした

なお、上記伊藤ハム問題に関する記事は、このリンクよりご覧ください単なる企業弾劾ではなく、IFSA的な分析をと思い、リアルタイムで連日書いたものです

★★北朝鮮テロ指定解除、
首相への通告は発表30分前
YOMIURI ONLINE・08.10.13

◇「ブッシュ大統領から首相への直接の指定解除通告は、米国務省の正式発表の30分前。ライス国務長官が解除の書面に署名してから3時間後だった」。◇「10日夜、中曽根外相はライス長官との電話会談後、『この週末に解除が決まることはない』と言明した」。◇「長官の『大統領は日韓と核検証の枠組みを調整したいと考えている』との言葉を、『日韓が納得するまで解除しないとの意思表示』(外務省幹部)と受け取ったからだ」。

◇「政府関係者は『指定解除は時間の問題』と覚悟していたが、日米外相会談の直後、異例とも言える土曜日の発表に不信感を募らせている」。◇米国はけしからんとか、やはり日本はなめられているといった一見勇ましくも穏当(=大衆受けする)な見解を流しておけばマスコミも安泰だから、まあ左右問わずにそうした論調となりがち。

◇だが、この手のカマトトぶりはいいかげんやめにしたらどうだろう。◇IFSAは、コイズミと金正日による「日朝平壌宣言」(02.09.17)のその日から、シリーズで背景にある欺瞞性を書き続けてきた。◇しかし、拉致被害者帰国による熱狂の中では、IFSAのような意見はへそ曲がりの偏屈意見として見向きもされない。◇威勢だけよく、いまはひそかに<転向>の連中が、当時は大手を振っていたのだった。◇まったくいつものごとく、どこにでもある日本の風景のようにして。

◇ポイントはたったひとつ。当時から、政府(=コイズミ政権)は拉致なんかちっとも重視していなかったということ。そう、本心では!◇しかし国民が騒ぎ出し、マスコミがそれを急速にフォローし始めるや、さあ困ったと政府はなる。◇そして、はじめから拉致を最大ポイントにおいていたかのようなアリバイ工作を開始。社会の熱風に乗じて見事にすりかえたのだった。◇その主役とは、コイズミと安部晋三であった。

◇安部などはその負の行動を見事逆転させ、首相の座にまで上りつめる。◇しかしクサイ芝居のメッキがはげるに時間はいらない。◇ご存じ、戦いなんかしたことのないお坊ちゃまは、おなかが痛いといってとんずら遊ばした。

◇米国はそこを冷静に見抜いているからこそ、今回のような行動に平気で出てくる。◇日本政府はその実、拉致にちっとも本気じゃない、タテマエは別にして。加えて、国民の熱気もいつしか冷めつつあるから大丈夫。◇残念ながらこれは、米国なりの<冷静>な判断の結果というしかあるまい。

★★月例経済報告:景気「弱まっている」
6項目下方修正
毎日jp.・08.10.21