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2009年1月 7日 (水)

<時流>だけが頼りのお調子文化人(1)=怪しげな民俗学者・大月隆寛がヘンカク?

新年おめでとうございますIFSA通信も1週間の正月休みをちょうだいしました昨年以上に核心へと迫りますのでよろしくお願いします☆

大月隆寛(たかひろ)なる自称・民俗学者がいる。しばらく見ないと思ったら、下記産経新聞のエッセーで「札幌国際大学教授」ご就任を知った。◇かつてはNHK・BS2のマンガ合評会風番組に司会役として出演していたが、漱石の孫の夏目房之介と気色悪いオタク・岡田斗司夫の前では影が薄く、何で出ているのといった感じでしかなかったのを覚えている。

◇昨秋、その大月の文章に久しぶりに接した。題して<★★【断 大月隆寛】まただまされるのか>(MSN産経ニュース・08.10.15)。◇もともとが短文だが、気にるポイントのみ、IFSA流儀の解説付きで抄出してみよう。

(1)<忘れてしまったであろうあの国民的熱病・郵政解散&総選挙を思い出せ>と大月は問題提起する。

◇おお、大月にしてはなかなかいいことをと思って読み進めば、「『だまされた』という向きもこのところ多いですが、『だまされた』だけではただ受け身の被害者意識。そんな了見のままだと、また別の方向から『だまされる』のが関の山」と続き、けっこう<読欲>をそそる。

◇「あの時、あの『構造改革』に期待して1票を投じた気分というのは、実は今でもそんなに変わっていない。いや、それどころか、さらに切実です」。◇あれっ?何だかもう巧妙にスライドし始めているというのがIFSAの直観。郵政の大騒ぎを否定するどころか、それをもっと続けろと聞こえるからだ。

(2)<だがカイカクはまだまだ終わっていない。これからだ!>の説教へ大月はシフト。

◇郵政解散・選挙時の催眠術を、かけた方・かけられた方の双方から切ってみせるのかと思えば、「『構造改革』に期待して1票を投じた気分」を確実に持ち上げている。◇そして「公務員制度」をはじめとしていくつかの例を挙げ、「(前略)『戦後』のまま『そういうものだから』とやってきた習い性の多くを『どげんかせんといかん』ことは、世代や立場の違いはあれど、この国に生きる人なら誰もが痛感している」の総論・一般論へと誘導する。

◇竹中平蔵の手法と妙に酷似していると感ずるのはIFSAだけだろうか。◇カイカクが足りないからいまのようなぶざまな状態になるのだ、コイズミカイカク自体はあくまで正しい、それを持続させることこそ現在の閉塞(へいそく)状況を打破するポイントなのだと。

◇あのトンズラ竹中にそのまんま東を混ぜ合わせ、大月は大衆を教え諭した気持ちになっている。

(3)<ではその説教の真意は?>

「『改革』の必要が変わらないのなら、あの時抱いた期待とその記憶をもう1度、それぞれの身の内に確かめましょう。マスコミがあおる『政権交代』で、その『改革』は果たして実現するのか」

◇出ました本音が!◇カイカクが自民党の枠内にあるうちはいいが、カイカク幻想をオーバーランさせ、調子に乗って現野党を政権につかせる愚挙にだけは出るんじゃないよ!大月はそう教えてくれているわけだ。◇産経新聞に書いた理由が分かろうというものだろう。

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◇その大月、IFSAのデータバンクにこんな駄文を残してくれていた.◇その名も<★★ライブドアは異文化か ”ほりえもん現象”の問い>。◇05.03.01・毎日新聞夕刊に掲載されたものである。◇05年3月といえば、堀江貴文がニッポン放送=フジテレビに対して株式保有の仕掛けを行い始めた直後にあたる。

◇マスコミも世間も大騒ぎするなか、新時代の旗手としてホリエモンを全面支持したのが恥ずかしながら上記の文章だった。◇高揚した大月の書き出しはこうなっている。「ああ、時代が変わる、というのはこういうことなんだ--しみじみ、そう実感します」。◇聞いているほうは、穴があったら入りたくなる。

◇ああ、おバカ知識人の洗脳されっぷり・世間あおりぶり・転向ぶりって「こういうことなんだ--しみじみ、そう実感します」とIFSAなら書いてあげたい。◇読めば読むほど笑っちゃうが、さらに少々引いておこう。

◇「そう、フジテレビの日枝会長に代表される『まっとうなオトナ』たちは、どうしてあそこまで執拗(しつよう)にライブドアを排除しようとするのか、それがいま、誰もが知りたい”謎”です。ネクタイもしめない不作法な若者だから、なのか(後略)」。

◇「けれども今回、一連のことのなりゆきをじっと黙って眺めている同時代の<その他おおぜい>の視線を、さて、その『まっとうな大人』の側はどのように織り込んでゆけるのか。そういう自らへの静かな問いかけを失った『大人』など、もうこの先、世間から何の信頼も得られなくなっているということをこそ、強く思い知るべきだろう、そう思います」。

◇そして最後は、ホリエモンなんぞ個人的にはどうでもいい、庶民にとっては別世界の話、「(前略)けれど、何か時代が変わろうとしていることだけは肌で感じている」(イヤな句点の使い方!)といったネット上の匿名発言を取り上げ、こう絶賛してみせるのだった。

◇「(前略)このなんでもないもの言いの中に含まれている<リアル>について、どれだけ誠実に察知し、そして謙虚に引き受けていけるか--この先、なお『まっとうな大人』を構築しようとするのならば、どんな立場の者であれ、それが必須の条件になるのだろうと感じています」。

◇ここでの<変革礼賛>を前段の<★★【断 大月隆寛】まただまされるのか>(MSN産経ニュース・08.10.15>で示される変革説教と付け合わせてみるのも一興(=一驚)だろう。◇いずれにしろシッチャカメッチャカのその場限り。論述の稚拙さと無節操ぶりにはコトバもない。

◇KY(空気が読めない)どころか、KY(空気ばかり読んでいる)!そんなことだからこそ、見事なまでにぶざまな様相を呈するのだ。◇これを掲載した2005年時点の毎日新聞文化欄編集者も、おそらくは後者のKYに毒されていたのだろう。◇当時、日本人の大半がそんな状態にあった以上。

◇だが日本人って、本質的にこんなレベルでやってきたのだろうか。◇いくら何でもそれは悲観的に過ぎようと、新年にあたりIFSAは考える。(敬称略)

★★[IFSA・阿部社会学ラボ]★★阿部道生★

〔ご参考〕IFSAとは&IFSAの経歴>はこのリンクをクリックください。

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