歴代まれなる泡沫首相を選挙用に担ぎ上げた自民党=なのにマスコミは!(下-2)
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<麻生首相が早期解散などできないのは最初から予想された=なのにマスコミは!(上)>(08.11.08) & <福田流客観認識のピンズレ→麻生首相は解散などしたくない=なのにマスコミは!(中)>(08.11.13) & <麻生首相、「選挙パンダ」としても失格。いまや自民の恥=なのにマスコミは!(下-1)>(08.11.19)
◇医療問題に関する麻生太郎のピンズレ暴言2連発。もはやあまりに有名だし、文字にするのもばからしいほどだが、<IFSA通信=歴史的事実の記録>という側面もあるから一応記載しておこう。
◇第1は<★★首相「医者は社会的常識欠落した人多い」 会議後に謝罪・asahi.com・2008.11.19>、第2は<★★首相、何もしない人の分なぜ払う 医療費で発言・TOKYO Web・08.11.26>であった。
◇その<暴言第1>に関しては、麻生の乱暴な言葉づかいや品のなさをひとまず不問に付せばまあ当たっているところもある・・・・・・・とIFSAなどは正直に<査定>してしまう。
◇たしかに社会常識に欠けた尊大な医者がいまもっていないことはないし、他業界に比べ率は高いような気もするが、そうはいえ、現在の過酷な勤務医シフトを知る人間なら、首相の口から真っ先に<社会常識>うんぬんが出ること自体、誰もが首をかしげよう。
◇とはいえ、「(前略)『(医師不足が)これだけ激しくなってくれば、責任はお宅ら(医師)の話ではないですかと。しかも”医者の数を減らせ減らせ、多すぎる”と言ったのはどなたでした、という話を党としても激しく申しあげた記憶がある』と続けた」(同上・asahi.com)の麻生発言までネグッてしまうのはフェアでないと思われる。
◇「お宅ら」調は今後やめてもらうとして、「”医者の数を減らせ減らせ、多すぎる”と言ったのはどなたでした」は一面の真理をついているからだ。◇正確には、「責任はお宅ら(医師)」ではなく、「責任は医師会」と言うべきなのだけれど。
◇さて暴言2題のうち、IFSAがより深刻と考えるのは<第2>のほうである。◇これは根が深い。と同時に、麻生太郎という人間の下劣な人間性をあらわして余りある。◇彼はこう言った。
◇「首相は同窓会に出席した経験を引き合いに出し『(学生時代は元気だったが)よぼよぼしている、医者にやたらにかかっている者がいる』と指摘した」。
◇「その上で『今になるとこちら(麻生首相)の方がはるかに医療費がかかってない。それは毎朝歩いたり何かしているからだ。私の方が税金は払っている』と述べ、努力して健康を維持している人が払っている税金が、努力しないで病気になった人の医療費に回っているとの見方を示した」(以上、同上・TOKYO Web)。
◇麻生の指摘が当てはまるのは、周囲から注意されてもたばこを吸い続け、酒を飲んだくれた揚げ句の入院、そんなケースでしかない。◇人間、いつ病気になるか分からないといった最低限の想像力すら彼には欠けている。もちろん、患者への想像力も。◇麻生は現時点での健康をいいことに、いい気になっている。その不遜(ふそん)ぶりには手がつけられない。
◇まさに一事が万事、<人間を対象とする政治>なんてものは彼には到底ムリだということが、この一点からもよく分かろう。
◇国民新党代表代行の亀井静香がテレビでポツンと語っていた。「太郎ちゃんはやっぱり総理になっちゃだめだったんだよな」(大意)。◇このコトバがすべてを言い当てているとIFSAには思える。◇大ベテランの亀井ばかりか、選挙対策担当相役で初入閣の戦後最年少閣僚・小渕優子にまで以下のようなことをピシャリ言われる始末。
◇「野田聖子消費者行政担当相は『首相は一言一言が大きな影響を及ぼす。慎重かつ慎重にやってほしい』、小渕優子少子化担当相は『言葉が不足し、誤解を招く部分も多い。首相という立場もあるので国民に誤解のないように発言してほしい』などとそれぞれ慎重な発言を求めた」(★★揺れる首相発言 閣僚から苦言続々 看板娘”ゆうこりん”まで・MSN産経ニュース・08.11.21)。
◇もはやメダカ状態(=すくいがたい)というしかない。◇そんななか、当シリーズで触れた麻生のKY(=漢字が読めない)を繰り返すのは避けるが、毎日新聞が「麻生首相、頻繁に読み間違い」なるタイトルすべてを総ルビ(=あそうしゅしょう、ひんぱんによみまちがい)としていたのにはマイッタ。◇毎日はエライ!
◇以上のような麻生のどうしようもなさを、MSN産経ニュース(★★【金融サミット】外交成果も政権浮揚は「?」 景気に解散権握られ金縛り・08.11.16)がイヤミったらしく追っている。◇まずは<解散先送り>について、経済優先とかなんとか理由をつけてはみても、「(前略)実際には選挙のバロメーターとなる内閣支持率と株価が思うようには上がらず、解散はできない『自己都合』の側面が強いといえる」とバッサリ。
◇さらには、「(前略)『選挙管理内閣』からいつしか変貌した、景気頼みの『経済管理内閣』はミシミシときしみだしている」とか、「ある自民党有力議員はこう不気味にささやく。『麻生さんがもたもたしていると、総選挙の前に総裁選がある』」とも。
◇一方、毎日jp.(★★読む政治:漂う暗雲、麻生内閣 「選挙仕様」に限界・08.11.16)も負けてはいない。◇麻生政権はもともとがすべて<選挙仕様>。なのにそうしたもくろみは見事ずっこけ、いまや超軽量<選挙布陣>が裏目に出ているのだという。
◇まずは前述の小渕優子。「『選挙で全国を飛び回ればいい。国会答弁なんてする必要ない』(自民党中堅)などと平然と語られる」。◇「本人も驚く『サプライズ人事』」の佐藤勉国家公安委員長は、「地元・栃木4区で、ねじれ国会を仕切る民主党の山岡賢次国対委員長と競合することが首相の念頭にあったのは明らかだ」。
◇そしてかなめの官房長官はこんな具合らしい。◇「『選挙になっても、河村(建夫官房長官)は選挙に強いから東京にいられる。中曽根(弘文外相)は参院議員だから、外交日程を代わりにやってもらえると思って選んだ』 今月に入り、政権の迷走を指摘された首相は側近にこう話した」。◇そのためか、官房長官はとめどもなく影が薄い。
◇「漆間巌氏の事務官房副長官への起用」もまた、選挙対策を勘案してのことと毎日新聞は書く。◇「警察庁出身は32年ぶり。情報収集・分析力が強」いが「政策調整経験に乏しく」、それゆえ定額給付金問題は放ったらかし。◇だからガチャガチャになったというわけだ。◇そのかわり、「民主党のスキャンダル探し」としては大いに期待されているとか。
◇いずれにしろ、「首相は衆院選を『1枚看板』で戦う考えだったため、官房長官も温厚だが地味な河村氏。調整役が務まる人材は用意していなかった」と相成る。◇アキバで人気者。麻生太郎の「1枚看板」って?ああ、大いなる勘違い。◇秋葉原でのテレビインタビューで若者が言っていた。「麻生さんはキャラを作りすぎだね」と。
◇しかし「1枚看板」を自負した麻生も、こりゃ勝てないとおくればせながら悟り、ならばせっかく射止めた首相の座を手放すことはない!に方向転換。◇そこで世界金融危機を格好の口実として利用したというわけだった。
◇とまあ、本人は完全犯罪的にうまく切り抜けたと思ったものの、その浅知恵はいかんともしがたく、コイズミにはコロッとやられた国民からも容易に見抜かれる始末。◇それが<★★麻生内閣「不支持」が上回る、発足1か月余で逆転・・・読売調査・YOMIURI ONLINE・08.11.03>や<★★麻生支持率、初の30%割れ(テレビ朝日調査-筆者註)…定額給付金迷走影響か・ZAKZAK・08.11.17>にあらわれている。
◇読売の調査を見た日刊ゲンダイ(08.11.04発行)は「麻生『不支持』が41.9% 読売でも支持を上回る」と皮肉っぽく書いた。◇いつも政府批判のゲンダイにとどまらず、いまやどのマスコミからも、麻生はチャラチャラ男扱い。◇こればかりはさすが、安倍晋三・福田康夫政権でも見られなかったもので、その意味において麻生は飛び抜けているといえる。
◇とはいえ肝心のマスコミは、「麻生1枚看板」など最初からメッキはげはげの大風呂敷!という点を見抜けなかった。◇自信過剰の麻生がそのまま突っ走る、いや突っ走れると予想した。◇だから解散・解散と大騒ぎをした。ああ、政治分野のプロを自認する軍団にして何という分析力のなさよ。-次回にて(了)-(敬称略)
★★[IFSA・阿部社会学ラボ]★★阿部道生★
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