安倍新体制スタートでIFSAが注目するこの3人=麻生太郎・石原伸晃・舛添要一(下)
☆月曜日は「IFSA・月曜掲載=かなり気になる、今週の <ベタ扱い>的重要記事」の日ですが、「安倍新体制スタートでIFSAが注目するこの3人=麻生太郎・石原伸晃・舛添要一」が(上=麻生太郎・2007.08.29)、(中=石原伸晃・07.09.01)、そして(下=舛添要一)と三篇構成になったため、本日は引き続き「舛添要一篇」をアップします☆なお今週にかぎり、「かなり気になる、今週の <ベタ扱い>的重要記事」は水曜日掲載としますので、ご了承ください☆
◇改造後の安倍内閣支持率は、朝日が7ポイント、毎日が11ポイント、読売が12.5ポイントアップと軒並み上昇しているが、本日(07.09.01)の01:20から放送されたテレビ朝日「朝まで生テレビ」の司会者・田原総一朗によれば、舛添要一と大方の国民には無名に近い増田寛也(前岩手県知事)の起用が寄与しているのだという。◇たしかにそんなところだろう。◇それにしてもあの田原。10ポイントというべきところを10%と連呼し、その大ざっぱぶりというか無知ぶりをさらけ出した。
◇ではそれほどまでに国民的人気を集める舛添の武器とは何か。◇たしかに森喜朗やコイズミや安倍にはない理論的シャープさをもち、弁証的な思考もできる、弁も立つ、前妻・片山さつきのような受験秀才にとどまらぬ<庶民派のフリ>もお手のもの、ハプニングへの対応も可などから、自民党のなかでは否(いや)が応でも目立つ存在となり得た。
◇しかし、彼がときおり無意識に見せてしまう権力志向、権力的言辞、差別的な視点は、母親の介護をしてきたのだとソフトぶりを売り込んだところで帳消しになるものではない。◇格差社会への配慮、弱者への視点てなことを言えば言うほど、衣の下から鎧がチョロチョロといった感じで、どうにも収まりが悪いのだ。◇介護の舛添、福祉の舛添。その嘘っぽさより、憲法改正の舛添のほうがよほど本性に適合していると思われる。
◇その辺に関しての女性の嗅覚は鋭い。◇「毎日新聞夕刊編集部オバサン取材班」が企画する座談会、「★★オバサン3人衆の目 内閣改造 コンセプトは『ボクちゃんを救え』!?」(毎日新聞夕刊・07.08.29)は、前回と同様、山田美保子・江川紹子・石川結貴の登場。◇コイズミ信者から転向した山田も含め、さらに磨きがかかってきた。
江川 舛添(要一)厚労相は口封じですよね。あちこちのテレビ局で批判することはなくなって、大臣やめた後も批判のトーンは抑えられる。
山田 でも厚労相は貧乏くじのような気もする。「えらそうなこと言ってできなかった」と言われるポストですから。
石川 お母様の介護をやったくらいで、厚労相にするという感覚のずれ方。365日介護している方が大勢いるのに、遠距離介護をうりに大臣にするのが、女の感情を逆なでします。
◇私が述べたかったことを、3日前のこの石川発言が言い尽くしてくれた。◇さすがに<男の感情>までは逆なでしてこなかったが、あんなのが介護なのか、冗談じゃないよとはかねがね思ってきたところだからだ。◇ここに舛添の手になる著書『母に襁褓(むつき)をあてるとき-介護 闘いの日々-』(中央公論社・98.01)がある。◇興味のある方は、ブックオフの105円コーナーにでもあたられたらどうだろう。負の意味での参考にはなるはずだから。
◇拙著『団塊世代の高齢者介護-お年寄りも家族も不幸にならないために-』(つくばね舎・04.02)を書いた際、この本も読むには読んだが、引用したくなるような部分はまるでなし。◇本にベタベタと蛍光ペンで色を塗り、書き込みをするクセのある私でも、同書に限ってそれは微々たる部分しかなく、なぜか<m>の記号(=問題ありと感じる叙述への個人的なリマーク)ばかり。◇私がいくら素直さに欠ける読者とはいえ、こんなケースは珍しい。
◇まずショッキングなタイトル自体、あまりに舛添らしくて気にくわないというか、不愉快だ。◇「母に襁褓(むつき)をあてる?」。たしかにそのような状態ではあったろう。そしてそうしたことや認知症であることを隠すのが、介護にとってはいちばんいけないことであると、私も体験からしてそう思う。
◇しかし、この商業主義的露悪ぶりは何だろう。お母さんがこのタイトルをもう理解できないからといって、耳目を驚かすためだけに「母はおむつをしています」と宣伝する必要がどこにあるというのか。◇いくら、<目的のためには手段を選ばず主義>とはいっても。◇舛添自身はつゆほども気づかないだろうが、ここには人間の<やさしさ・あたたかみ>がまったく欠落している。
◇大臣就任の朝、わざわざテレビカメラの前をサンダル履きで通り過ぎ、カラスよけネットをはぐってのゴミ出しパフォーマンス。◇舛添本のタイトルには、この行為に通底するようなものが感じられてならない。◇ところで問題なのは、タイトルばかりか本の中身。オレはこんなにがんばっている、それに比べてどんでもない長姉はいったい!◇介護本を思わせる同書の基軸は、実のところ、このトーンで塗り込められているといってもいいほどのものなのだった。
◇長姉はあまりにひどい女。舛添のいう主張が一方的でないのかどうかはともかく、本書のテーマはむしろここにありといった感じだ。◇そして次から次へと出てくるのは、お金の話ばかり。オレが母の生活費を出しているのに、オレの金で母と同居できる家を建てたのに云々。◇介護に名を借りた、舛添の金銭感覚披瀝本というがふさわしいと茶々を入れたくなる代物である。◇頼むから、兄弟親戚とのバトルはどこか別の場所でやってくれませんか。
◇それとも、親戚とのこうした確執を明らかにするのもまた、介護の本質をつくには必須とでもお考えか。◇それこそオフクロさんがかわいそうというものだろう。
◇この本で期せずして表白される形となった舛添の人間性。◇この計算高さと功利主義。それに自身の売り込み第一主義。◇これらが厚労相の仕事に影を落とさないなど私には考えられない。◇たとえ当初の間だけはメッキがはげないにしても。(敬称略)
★★[IFSA]★★阿部道生
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