安倍内閣閣僚と与党幹部による見事なまでの「バランバラン発言」を観察する
◇連日のように報道される、閣僚・与党幹部たちによるバランバラン発言。しかしIFSAは、良識人のようにそれをけしからんと怒ったりはしないし、またその必要性も感じない。◇むしろ、それが契機となって安部内閣が瓦解するのなら、かえっていいことだと思っている。◇しかし残念なことに、いまの民主党では、ひび割れにたがねを打ち込み、パカンと粉砕するだけの技量はない。この政党の主流が、松下政経塾という経済宗教的良識人で占められているからだ。
◇では、以下にいくつかのバランバラン例を引いてみよう。◇「★★中川政調会長『核保有の議論あっていい』発言、火消しに」(asahi.com・2006.10.16)。◇「★★核保有「議論は大事」 麻生外相、国会で発言」(asahi.com・06.10.19)。◇両者とも、もちろん、北朝鮮による地下核実験発表へ向けてのことだが、中川発言に対して外相の麻生までが、「『タイミングのいい発言だった』などと支持する考えを表明していたことも、複数の出席者の話で分かった」と、同記事は伝えている。
◇ここへ、下村博文官房副長官による、「旧日本軍による従軍慰安婦問題への疑念=これを認めた河野官房長官談話の見直し示唆」を加えれば、威勢のよさの本質がはっきりしてくる。◇自身のイデオロギーにとどまらず、タカ派である安部へのヨイショ心が、競ってこう言わせるのだろう。◇その意味では、実体面における立派な「内閣統一」といえる。◇しかし、歴代内閣の非核三原則や談話への不統一ぶりははなはだしい。
◇さらには、こんなものもある。◇「★★待機児童問題で官房副長官『母親は家庭で子育てを』」(YOMIURI ONLINE・06.11.05)。◇「家庭をバラバラにする政策ではなく、人間社会の原点である家庭を再び構築していくような政策が必要だ」とも述べたらしい。◇読売はこれを、「政府が進めている待機児童解消策の見直しを求めたものと見られる」と解釈している。◇経済人特有の比喩でとちった柳澤発言などを優に上回る、身についた女性蔑視史観だろう。
◇下世話なところでは、以下のような発言も。◇「★★中川幹事長、官舎に愛人と同居してた税調会長を擁護」(ZAKZAK・06.12.15)。そりゃそうだろう。愛人とくれば、中川は大先輩。本間とは格が違うのだ。◇そしてまたまた、わが選挙区の急速成り上がり・下村博文。「★★『小泉政権はアブノーマルだった』 下村官房副長官」(asahi.com・06.12.08)」。まさにそのとおりなのだが、安倍政権は小泉内閣あってこそ誕生したのだし、事実、その継承を公言している。さて。
◇こんなのもあった。「★★首相方針の『憲法改正争点』に異論 自民・笹川党紀委員長」 (Sankeiweb・07.01.24)。◇そして決定的なのは、久間章生による「★★イラク戦支持は『前首相の個人的見解』 防衛庁長官」(asahi.com・06.12.07)という「正論」。◇小泉談話が閣議決定を経たものにせよ、本質は突いている。
◇何しろ、「久間氏は自民党政調会長代理だった開戦当時、毎日新聞の取材に『後世の歴史家は”あの時だけは米国は間違った判断をした”と指摘するんじゃないか』と発言。自衛隊派遣にも慎重だった」(★★久間長官発言:野党も批判 政府も沈静化に躍起・Mainichi INTERACTIVE・06.12.08)というから本物。◇だが、現在は正真正銘の安倍内閣防衛トップ。当然のこと、米国は怒るだろう。
◇年が変わっても、この論調は続く。◇「久間章生防衛相は24日午後、日本記者クラブで会見し、イラク戦争について『(イラクに)核兵器がさもあるかのような状況でブッシュ米大統領は踏み切ったのだろうが、その判断が間違っていたと思う』と指摘、ブッシュ大統領の開戦判断を批判した。さらに戦後処理についても『後をどうやってうまく処理するか、処方箋(せん)がないままだった』と述べた(★★久間防衛相「イラク開戦判断は誤り」 米大統領批判・Sankeiweb・07.01.24)。
◇バランバラン発言は止まらない。◇「首相が通常国会で教育3法案の成立をめざすと明言すると、側近の下村官房副長官が会期内成立にこだわらないと公言」。◇くだんの久間は、普天間問題でもまた”大奮闘”。「就任後、ずっと続いているのが久間防衛相の米政府批判だ。27日の長崎県諫早市の講演では在日米軍普天間飛行場の移設案に絡んで米国に対し『偉そうなことを言ってくれるな』と発言」(いずれも、★★タガ緩む安倍政権 不規則発言乱発、波乱含み国会幕開け・asahi.com・07.01.29より)。
◇そこへ外相発言が追い打ちをかける。「★★米のイラク統治政策『非常に幼稚』 麻生外相」(asahi.com・07.02.04)。◇こうなれば、日米の外相(国務長官)+防衛相(国防長官)による日米安全保障協議委員会が開かれなくなっても、何ら不思議はない。◇また、ネオコンのチェイニー副大統領が、20日からの来日に際し、久間防衛相と会わないというのも、流れとしては理解できる。◇「★★久間防衛相と会談せず 副大統領訪日で伝達」(47NEWS・共同通信社・07.02.12)。
◇ではどうしてこんなバランバランが発生するのか。安倍のリーダーシップ不在だけでは説明できないものがそこにはある。◇だが紙幅が尽きたので、それについては後日に譲るとしたい。本日はまずそのサンプルだけにて。(敬称略)
★★[IFSA]★★阿部道生
[ご参考]☆当ブログが使用している「ココログ」では、左サイドの「最新記事」欄に、新しいものから10篇の文章タイトルしか掲示されないため、バックナンバーは10篇だけと捉えられがちですが、それ以前にも多くの文章があります。左サイド下の「月」の欄をクリックいただくか、左サイド真ん中の「カテゴリー」の欄をクリック願えれば、すべてのバックナンバーがご覧いただけます☆
| 固定リンク
「政治論」カテゴリの記事
- IFSAの<笑止千万>=橋下&東国原知事の魂胆はミエミエ。何が地方分権だって!(2009.07.06)
- IFSAのフォロー=西川救済・鳩山罷免は、隠しようなきコイズミ・竹中Gからの大圧力(2009.06.19)
- IFSAのフォロー=五輪誘致にみる石原キレイゴト知事。きわまってついに品なき本音が(2009.06.26)
- IFSAの<笑止千万>=麻生首相の「解散はそう遠くない日に」でマスコミ大騒ぎ!ときた(2009.06.29)
- 五輪招致厳しい!で焦りまくりの石原都知事。記者会見にて持ち前のお下劣さを全開(2009.06.18)


コメント